甘くないプライベートキャンプ場「山を買うだけ」では終わらない「マイ山林」事情
いつでもキャンプが楽しめる、プライベートキャンプ場に憧れるキャンパーも多いのではないのでしょうか?
キャンプ場が混雑しがちなこともあり、よりキャンプを楽しむためにプライベートキャンプ場を作るキャンパーも多いようです。
そのため、「山林購入」が密かなブームになっています。
住宅のための土地よりも安価に購入することができるため、山を買うということを現実的な選択肢として考える方も多いようです。
購入に関してはかなり、現実味のある選択肢ですが実際に、「マイ山林」を購入した場合にはどんなことが起きるのでしょうか?
山を買ってプライベートキャンプ場を作ろうとした時に考えられることについて、紹介します。
とにかく手間がかかる!購入した山の管理
草刈りや木の伐採
一ヶ月も放置すると、草が沢山生えてしまうので草刈りをおこなう必要があります。
土地の広さにもよりますが、鎌で軽く刈って完了!という訳にもいきません。
月に数回プライベートキャンプ場として利用するとしても、草刈りのために、一日使う必要があるようです。
また、枯れてしまい倒木の危険がある木や、病気の木を伐採する必要があるときは特に大変です。
下手に切ってしまうと事故の原因になったり、伐採した後の木の処理についても考える必要があります。
山を買ってしまえば、プライベートキャンプ場として利用できるのではなく、定期的に管理する必要があります。
野生動物対策
山には人間以外の動物が存在しています。
プライベートキャンプ場として利用したとしても、食べ物やゴミの管理をおこなう必要があります。
また、食べ物やゴミの対策をおこなっていたとしても、「うっかり」遭遇してしまうこともあります。
イノシシと遭遇して怪我をするなど、毎年野生動物に関するニュースが報道されているように、山に入るときは注意しなければいけないことの一つです。
一般的なキャンプ場を利用する時よりも、山の中で人の気配も少ない場所なので、野生動物への注意は怠れません。
プライベートキャンプ場でも「好き勝手」できない
直火や焚き火に関しては事前許可が必要な場合も
一般的なキャンプ場では、直火が禁止されている場所も多く存在しています。
自分の山であれば、好きなだけ直火を楽しめる、ということでもないようです。
山から煙が出ているということで、近隣住民の方が通報する場合があるためです。
また、事前に伝えておくこともできますが、中には火を使うことに難色を示す方もいるそうです。
特に近隣に民家がある場合は、配慮する必要があるので、キャンプのみを手軽に楽しむといった訳にはいかないようです。
自分で買った山の中であれば、自由にキャンプを楽しめるという訳ではなく、近隣住民の方などとの調整は欠かせません。
水や安全の確保
近くに沢があった場合でも勝手に引っ張ってしまうと、地元の水利権に抵触する場合があります。
また、近隣に畑や他の土地所有者がいる場合は、水源についていろいろな確認が必要になるそうです。
他にも、大雨が降って土砂や木が道に出てしまうと、土地の管理責任を問われるため、事前に購入する土地の性質について理解する必要もあります。
購入する土地の環境を、理解した上で購入し適切に管理する必要があります。
プライベートキャンプ場は手をかけた分だけ楽しめる
安さに目が眩み軽い気持ちで、山を購入すると管理などで苦労することは間違いありません。
しかし、管理などにしっかりと時間を使うことができれば、誰にも邪魔されずキャンプを楽しむことが出来ます。
また、有料のキャンプ場は開拓などを含め、土地や施設の管理などをおこない快適な場所を提供してくれます。
利用できる区画を考えると割高に感じることもありますが、見えない労力を考えると妥当な価格設定にも思えます。
そういった管理などの手間を考えると、プラーベートキャンプ場を持つと無料でキャンプがし放題という訳ではありませんが、時間を使えるのであれば理想のキャンプ場を作り上げることが出来ます。
一生ものの趣味として、キャンプを楽しみたいと考えている方や、田舎暮らしに憧れている方には、魅力的ではないのでしょうか?