今永昇太とコルトン・カウザーの前に4月の月間最優秀新人に選ばれたルーキーは、新人王を受賞しているのか
4月の月間最優秀新人に、ナ・リーグは今永昇太(シカゴ・カブス)、ア・リーグはコルトン・カウザー(ボルティモア・オリオールズ)が選ばれた。
正確には、4月だけでなく、3月も含めて「1ヵ月」としている。9月と10月も同様だ。
今永は、5月1日の7イニング無失点を含めず、先発5登板で27.2イニングを投げ、奪三振率9.11と与四球率0.98、防御率0.98を記録した。4勝を挙げ、黒星はなし。4イニング無失点の2登板目も、カブスは勝利を収めた。
カウザーは、メジャーリーグ2年目の外野手だ。2021年のドラフトで全体5位指名を受け、昨年7月にメジャーデビュー。昨シーズンは、26試合で打率.115と出塁率.286、0本塁打だったが、今シーズンは、3月と4月を合わせ、28試合で打率.303と出塁率.372、6本塁打を記録した。
今永とカウザーの前に、4月の月間最優秀新人に選ばれた44人中、シーズン全体の新人王を受賞したのは7人。その割合は15.9%(7/44)となる。2001年のアルバート・プーホルスとイチロー、2008年のジオバニー・ソト、2014年のホゼ・アブレイユ(当時シカゴ・ホワイトソックス/現ヒューストン・アストロズ)、2017年のアーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)、2018年の大谷翔平(当時ロサンゼルス・エンジェルス/現ロサンゼルス・ドジャース)に、2019年のピート・アロンゾ(ニューヨーク・メッツ)がそうだ。
一方、4月の月間最優秀新人になりながら、新人王投票では0ポイント、1位票、2位票、3位票のいずれも皆無だった選手は、31.8%の14人を数える。新人王を受賞した選手の倍だ。
なお、今シーズン、4月の最優秀選手には、ムーキー・ベッツ(ドジャース)とガナー・ヘンダーソン(オリオールズ)が選ばれた。最優秀投手は、レンジャー・スアレス(フィラデルフィア・フィリーズ)とホゼ・ベリオス(トロント・ブルージェイズ)。最優秀救援投手は、ライアン・ヘルズリー(セントルイス・カーディナルス)とメイソン・ミラー(オークランド・アスレティックス)だ。
ナ・リーグの最優秀新人と最優秀投手、今永とスアレスを比べると、奪三振率と与四球率と防御率は、僅差ながら、いずれも今永のほうが優れている。スアレスは、奪三振率8.78と与四球率1.10、防御率1.32だ。ただ、スアレスの登板は、今永より1試合多い。6登板で41.0イニングなので、1登板の平均イニングも今永を上回る。スアレスは、5勝を挙げ、こちらも黒星はなし。フィリーズは、スアレスが登板した試合で、すべて勝っている。