不正物質の使用で退場のクローザーに代わり、過去に不正物質の使用で退場となったリリーバーが投げる
6月23日、ニューヨーク・メッツは、5対3とリードして9回裏を迎えた。クローザーのエドウィン・ディアズは、試合を締めくくるため、マウンドに上がろうとした。けれども、1球も投げることなく、ダグアウトへ向かった。ディアズの手をチェックした審判は、不正物質を付着させていると判断し、ディアズを退場とした。
ディアズに手についていた「ベタベタ」が、不正物質なのか、汗と滑り止めのロジンだったのかはさておき、メッツは、ディアズに代わって投げる投手が必要になった。
登板したのは、ドルー・スミスだ。昨年の6月13日、7回表に起用されたスミスは、不正物質の使用により、こちらも投げる前に退場となっている。下の写真が、その場面だ。
カルロス・メンドーザ監督は、昨オフにニューヨーク・ヤンキースのベンチ・コーチからメッツの監督に就任した。ただ、スミスが退場処分を科された試合は、メッツ対ヤンキースだ。
ちなみに、メッツの投手として、不正物質の使用で退場となったのは、スミスとディアズの他には、マックス・シャーザー(現テキサス・レンジャーズ)しかいない。
スミスは、最初の打者2人をアウトにし、3人目のダンズビー・スワンソン(シカゴ・カブス)にシングル・ヒットを打たれたところで、ジェイク・ディークマンと交代した。ディークマンは、3球を投げ、代打のパトリック・ウィズダムを見逃し三振に仕留めた。スミスはホールド、ディークマンはセーブを記録した。
1年前のスミスと同じように、ディアズは、10日間の出場停止処分となる(申し立てを行った場合、日数が減る可能性もある)。ディアズが不在の間、クローザーの役目を務めるのは、スミスやディークマンではなく、リード・ギャレットかアダム・オッタビーノではないかと思われる。