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大谷翔平、自身初の月間MVPに選ばれるか?ライバル・ゲレーロJr.との月間成績を徹底比較

三尾圭スポーツフォトジャーナリスト
MLB移籍後、自身初となる月間MVP選出が期待される大谷翔平(撮影:三尾圭)

 6月の1ヶ月間にアメリカン・リーグ最高となる13本ものホームランを放って、メジャー最高となる月間OPS1.327を記録したロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平。

 アメリカン・リーグの6月度月間MVPは、大谷、月間打率.410のマイケル・ブラントリー(ヒューストン・アストロズ)、出塁率が.465でリーグ1位のブラディミール・ゲレーロJr.(トロント・ブルージェイズ)の3選手が有力候補に挙がるが、ホームラン王争い同様に大谷とゲレーロJr.の一騎打ちとなりそうだ。

 そこで大谷とゲレーロJr.の6月の月間成績を比較してみたのが下の表だ。

大谷翔平とブラディミール・ゲレーロJr.の2021年6月の月間成績。カッコ内はアメリカン・リーグ上位10位以内に入っている場合の順位。(表作成:三尾圭)
大谷翔平とブラディミール・ゲレーロJr.の2021年6月の月間成績。カッコ内はアメリカン・リーグ上位10位以内に入っている場合の順位。(表作成:三尾圭)

 比較対象とした12項目中、大谷に軍配が上がったのは6項目、ゲレーロJr.も6項目で、一見すると互角の争いに見える。

 だが、もう少し詳しく見てみると、大谷――とくに大谷の驚異的な長打力――がリーグの他の打者を圧倒している姿が見えてくる。

 12項目中、リーグで1位に立ったのはゲレーロJr.が出塁率と得点数の2項目だけだったのに対して、大谷は長打率、OPS、ISO、本塁打、長打数とパワー系の5項目を完全に制覇した。

 本塁打数はリーグ2位タイのゲレーロJr.らに3本差と圧勝。OPSもリーグ2位のゲレーロJr.に1分近い差を付けた。

 長打率は.759でリーグ2位のネルソン・クルーズ(ミネソタ・ツインズ)に1割3分も離している。長打率よりも正確に長打力を表すと言われるISP(長打率から打率を引いたもの)は.408でリーグ2位のジョイ・ギャロ(テキサス・レンジャーズ)より1割7分以上も高く、一人だけ別世界に君臨している。

 月間打率.283、8本塁打、OPS.972の成績を残した今年の4月には月間MVPの候補選手止まりだったが、今度こそはメジャー移籍後初となる月間MVPに選ばれそうだ。

 なお、MLBでは月間MVPの対象選手は打者であり、投手には月間最優秀投手という賞が別に用意されている。

 参考までに大谷は6月に投手として5試合に先発登板して、2勝0敗、防御率4.94、ア・リーグ10位の33三振を奪っている。

スポーツフォトジャーナリスト

東京都港区六本木出身。写真家と記者の二刀流として、オリンピック、NFLスーパーボウル、NFLプロボウル、NBAファイナル、NBAオールスター、MLBワールドシリーズ、MLBオールスター、NHLスタンリーカップ・ファイナル、NHLオールスター、WBC決勝戦、UFC、ストライクフォース、WWEレッスルマニア、全米オープンゴルフ、全米競泳などを取材。全米中を飛び回り、MLBは全30球団本拠地制覇、NBAは29球団、NFLも24球団の本拠地を訪れた。Sportsshooter、全米野球写真家協会、全米バスケットボール記者協会、全米スポーツメディア協会会員、米国大手写真通信社契約フォトグラファー。

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