メジャーリーグには「300ホールド」どころか「250ホールド」も皆無
4月13日、宮西尚生(北海道日本ハムファイターズ)が300ホールドに到達した。日本プロ野球では、宮西を含め、3人が200ホールド以上を記録している。歴代2位の山口鉄也(273ホールド)と3位の浅尾拓也(200ホールド)がそうだ。
一方、メジャーリーグで200ホールド以上は、MLB.comによれば、5人だ。ホールドはメジャーリーグの公式記録ではないが、MLB.comは1999年からカウントしている。けれども、最多のアーサー・ローズでも231ホールド。日本プロ野球と違い、250ホールド以上の投手は一人もいない。5人のうち、ローズは1998年までも含めると250ホールドを超えるが、260ホールドには届かない。
これは、ホールドの条件が異なることが、理由の一つだと思われる。日本プロ野球の場合、現行のルールでは、同点の場面で登板した投手にも、ホールドがつくことがある。それに対し、メジャーリーグでは、セーブと同じく、リードしている場面の登板だけだ。例えば、ローズは現役最終年の2011年に限っても、日本プロ野球のルールに当てはめると、5ホールドが増える。
それでも、メジャーリーグ全体のホールドは増加傾向にある。昨シーズンの2610ホールドは、1999年の1.6倍以上だ。このままいけば、日本プロ野球とルールが違っても、250ホールドや300ホールドを記録する投手は現れそうだ。
だが、そうとも言いきれない。来シーズンからは新ルールが施行され、登板した投手は、イニングを終わらせるか故障に見舞われない限り、少なくとも打者3人に対して投げる。昨シーズン、オリバー・ぺレス(クリーブランド・インディアンズ)は15ホールドの約4分の1に当たる4ホールドを、打者2人以下&イニング途中の降板で記録した。この4ホールドのうち3登板は、3人目の打者と対戦してホームランを打たれていれば、同点だった。そうなれば、ペレスにホールドはつかなかった。