コンセプトは「ワインに合う大人のお菓子」。銀座に画廊のようなフィナンシェ専門店がオープン
手土産の定番・焼き菓子。クッキー缶やカヌレなど、ここ数年、焼き菓子の魅力に改めて注目が集まっています。洋菓子店では焼きたてを店頭に並べたり、作りたてをすぐに冷凍して届ける通販に力を入れていたりと工夫しているお店も増えてきました。
今回ご紹介するのは2023年2月にオープンした「FRIANDS GALLERY(フリアンズギャラリー)」。実はこちら、フィナンシェ専門店なんです。
絵が飾られるシックな店内、想いが込められた店名
お店があるのは銀座4丁目。角地にある白い大きなビルの1階です。東銀座駅から徒歩約2~3分、銀座駅からでも徒歩5分ほどの場所です。
店名の「FRIAND」はフィナンシェの別名であり、“美しい”を意味するフランス語から。「GALLERY」は、銀座にたくさんある画廊(ギャラリー)から。次はどんな絵が飾られているんだろう、とワクワクする気持ちになって欲しいと名付けたのだそう。
店内は黒を基調としたシックな雰囲気。1階は売り場、2階は厨房になっていて、手土産用の詰め合わせのほか、パティシエによる作りたてのフィナンシェも並びます。店内をぐるりと見回しましたが、本当にフィナンシェだけ!潔いラインアップです。
壁にはやわらかで儚げな印象を受ける絵が飾られていました。この絵はオーナー・谷田悠馬さんのお母様が手がけられたのだとか。幼少期、画家であるお母様に連れられて銀座の画廊をよく訪れていたそうで、店名にはそうした想いも込められているんですね。
通常サイズほか、プチサイズのフィナンシェあり
レジの横にあるガラスケースには、プチサイズのフィナンシェが用意されています。プチは5個入りから販売。味はどちらも4種類です。
フィナンシェはすべて“ワインに合うように”と開発されたもので、商品カードにはそれぞれに合うおすすめワインが明記されていました。
今回は5個入りのアソートメント(詰め合わせ)と、プチサイズを全4種類購入。持ち帰って食べ比べをしてみました!
香ばしく、甘さ控えめ。大人が喜ぶフィナンシェ
こちらが5個入りのアソートメント。プレーン、宇治抹茶、チョコレートが1個ずつと、塩キャラメルが2個入っています。
ワインの手提げ袋のような細長いショッピングバッグに入れてくれているのも特徴的。「ワインに合う大人のお菓子」というコンセプトならではのオシャレな演出です。
四隅がピンと際立った、美しいフィナンシェ。個包装の袋を開けると、ふわりと香ばしさが立ちのぼります。
お店イチオシの「塩キャラメル」は、ほろ苦く焦がした自家製のキャラメルがしっかり効いています。また、イギリス・マルドンのシーソルトがアクセントに。キャラメルの甘みとコク深さ、キリッとした塩味。コントラストがくっきりとしていて食べごたえがあります。これはおいしい!
塩キャラメルよりも淡い焼き色の「プレーン」には、全粒粉を加えているそう。シンプルですが、噛むほどに小麦の豊かな風味が立ち上がるような、素朴なおいしさが楽しめます。
鮮やかなグリーンに目を奪われる「宇治抹茶」。日本有数の茶葉の産地である京都府京田辺市の生産農家「都茶寮」から届く最高品質の宇治抹茶を使用しているそう。抹茶の渋味はなく、甘みのあるふくよかな風味がしっかりと感じられます。
そして「チョコレート」は、イタリア・トリノのチョコレートブランド、ドモーリ社が手がける最高級クーベルチュール「サンビラーノ」を使用したフィナンシェ。「サンビラーノ」はマダガスカル産のクリオロ種をルーツに持つカカオが使われているそうで、一口食べるとまろやかな甘さの中にフルーティーな華やかさが。小麦やバターの風味と調和していました。
プチ・フィナンシェはパクパク行けちゃう危険なサイズ感
そしてこちらは、5個ずつ購入したプチサイズのフィナンシェ。ぷっくりふくらんだお腹がなんともかわいらしい。ひと口サイズなので、気が付いたらパクパクと口に運んでいました。ながら食べは危険です……!
通常サイズと比べるとこんな感じ。手土産用に通常サイズの詰め合わせを、自宅用にプチサイズを、と買い分けることもできますね。
個性がありながらも、落ち着きを感じさせるような大人の味わいのフィナンシェ。スイーツ好きの方はもちろん、ワイン好きの方へのプレゼントにも喜ばれそうです。