【忍びの家】劇中のふたりが出会うお店、実は牛丼屋じゃなかった!店長にお話を聞いてみた
賀来賢人さんが主演&原案を務めたことでも話題となった、日本発のNetflixシリーズ『忍びの家 House of Ninjas』。現代に生きる最後の忍び一家の再生を描いたオリジナル作品で、2024年2月からの配信2週目にはNetflix週間グローバルTOP10(非英語シリーズ)で1位を獲得したほど!世界規模での大ヒットを記録しています。
私は配信開始からやや遅れて視聴しましたが、スタイリッシュなアクションシーンや、家族それぞれの立場での苦悩など、奥行きのあるストーリーに引き込まれたひとりです。
あまり話すと未視聴の方へのネタバレになってしまうので控えますが、気になったのが劇中に出てくる「牛丼屋」の存在。賀来賢人さん演じる俵 晴が仕事帰りに寄るお店で、よく居合わせる女性(吉岡里帆さん)と少しずつ距離が近くなるあのシーン。調べてみると、ロケ地となったお店「なりこま家」は横浜市内にありました。看板に“牛丼”とありますが、実はメニューにはないんです。どういうことなのか、店長さんにお話を伺ってきました。
「なりこま家」は食肉加工の卸会社が運営する定食店
そのお店「なりこま家」があるのは京急電鉄の神奈川新町駅。国道15号線沿いに3分ほど歩くと、ドラマで観た通りの外観が目に飛び込んできます。
看板に「牛丼」の文字はありますが、入口のメニューにも、食券機にも牛丼はありません。
実はこちらのお店、横浜市港北区に本社を構える食肉加工の卸売企業「ニッソーフーズ」が運営する定食店。ハンバーグやカルビ丼、メンチカツなどの肉料理がお手頃価格で楽しめるとあって、30年以上前からこの地で営業されているんです。このラインアップなら牛丼があっても良いのではと思うのですが……。
そもそも、なぜ「なりこま家」で『忍びの家』の撮影が行われることになったのでしょうか?
配信開始からお客さんに声をかけられることも増えた
店長の本橋さんによると、撮影にあたり東宝さんから「こちらを使わせていただきたい」と相談があったとのこと。いくつかピックアップされていたようですが、「年季の入った雰囲気」が決め手になったそう。失礼しちゃいますよねえ、と本橋さんは笑います。
「看板にはあるのに、なぜメニューに牛丼がないんでしょうか?」と聞くと、「開業当初は牛丼を出していたそうですが、近くに牛丼チェーンがオープンしたので競合を避けて別のメニューを展開していったと聞いています」と本橋さん。入社された25年前の時点で、すでに牛丼の提供はしていなかったといいます。
ちなみに、劇中に登場した「つゆだくネギ増し生卵」や「大盛りスタミナキムチ乗せ」牛丼は、実際にお店では作っておらず、東宝スタッフさんが撮影に合わせて出されていたそう。おいしそうでしたよね……!
さて、ここからは「なりこま家」名物メニューを堪能しましょう!迷いましたが、今回は売れ筋のひとつ、ハンバーグ定食を注文しました。
肉々しさMax!小ぶりでもずっしり重いハンバーグ定食
注文してから焼き上げるため、提供まで10分ほどかかるというハンバーグ定食。待っている間も厨房からお肉の香ばしい香りが店内を漂い、食欲を刺激します……!定食にはたっぷり盛り付けられたごはんに、ネギやワカメ入りのお味噌汁、もりもりのキャベツサラダが付いてきます。
ハンバーグは3つ入り。小ぶりですが厚みがあり、持ち上げるとずっしりと重いです。
箸でハンバーグを割ったとたん、湯気とともにあふれるたっぷりの肉汁!つなぎを使わず牛肉100%で作られているそうで、ワイルドでギュッと詰まった肉々しさがあります。
ソースはネギやニンニクの風味を感じるやや甘めの醤油ベースで、粗びきコショウが全体を引き締めます。このソースはキャベツサラダとも相性抜群でした!
ハンバーグ定食は追加料金で3個→4個への肉増しもできるそうですが、私は通常の3個でおなかいっぱいになりました。
カルビ丼やメンチカツ、唐揚げも気になるところ。食券機のメニューを順番に制覇していきたい欲にかられますね……!
『忍びの家』配信から、「観ました!」とお客さんに声をかけられることも増えたそう。私のようにロケ地として訪ねた結果、お店のファンになる人も多いのではないでしょうか。
神奈川県横浜市神奈川区新町15−10 パークサイド新町
045-453-5684
11時~21時(日曜定休、火曜のみ14時半~17時休憩)