アップル売上高過去最高を更新、初の1000億ドル超え、FBは2桁増収増益「アップルが最大のライバル」
今日、筆者が注目した海外発の最新テクノロジーニュース3本をダイジェストで
[1]アップル、売上高が過去最高更新、初の1000億ドル超え
米アップルは1月27日、2020年10〜12月期の決算を発表した。売上高は前年同期比21%増の1114億3900万ドル(約11兆6200億円)で、四半期として過去最高を更新し、初めて1000億ドルの大台を突破した。純利益は同29%増の287億5500万ドル(約2兆9986億円)だった。
主力のスマートフォン「iPhone」の売上高は同17%増の655億9700万ドル(約6兆8400億円)で、こちらも過去最高を更新した。
ティム・クックCEO(最高経営責任者)は声明で、「iPhoneの世界利用台数は10億台超、アップル全製品の利用台数は16億5000万台になった」と述べた。
ハードウエアの利用増に伴い、アプリや音楽、動画配信などサービスの売上高が同24%増の157億6100万ドルとなり、これも過去最高を更新した。
Apple WatchやAirPodsなどの「ウエアラブル、ホームおよびアクセサリー」も同30%増の129億7100万ドルで過去最高だった。
パソコン「Mac」は同21%増、タブレット端末「iPad」は同41%増。アップルはすべての製品部門で2桁増収を達成。世界の全地域で2桁増収となった。
[2]フェイスブック2桁の増収増益、「アップルが最大のライバルに」
米フェイスブック(FB)は1月27日、2020年10〜12月期の決算を発表した。売上高は前年同期比33%増の280億7200万ドル(約2兆9300億円)、純利益は同53%増の112億1900万ドル(約1兆1700億円)となり、いずれも四半期として過去最高を更新した。
新型コロナウイルスの影響で電子商取引需要が急増し、主力の広告事業が好調だった。12月末時点の月間利用者は約28億人で、1年前から12%増加。写真共有アプリ「Instagram」や対話アプリ「WhatsApp」などのサービスを含むグループ全体の月間利用者は同14%増の33億人。
マーク・ザッカーバーグCEO(最高経営責任者)は米アップルがiPhoneなどのモバイル端末OSで導入を予定している個人情報保護の新方針に言及し、自社の事業に影響が及ぶ恐れがあると警告した。
同氏は「アップルが最大の競合の1つになるとの考えが強まってきた」と述べるとともに、「独占的なプラットフォームの地位を利用して他社アプリの邪魔をしようとする強い意欲がある」とアップルを非難した。
[3]テスラが初の通期黒字、21年以降の販売台数50%増を見込む
米電気自動車(EV)大手のテスラは1月27日、2020年10〜12月期の決算を発表した。売上高は前年同期比46%増の107億4400万ドル(約1兆1200億円)。純利益は同2.6倍の2億7000万ドル(約282億円)で、6四半期連続の黒字を達成した。
また、20年通期の売上高は前年比28%増の315億3600万ドル(約3兆2900億円)、20年通期の純損益は7億2100万ドル(約752億円)の黒字。上場以来通期ベースで初めて黒字となった。
20年のEV年間販売台数は確報値で49万9647台。目標としていた「50万台超」を下回ったものの、前年比36%増を達成。過去最高を更新した。
今後数年のEV販売台数は平均50%の伸びで推移するとの見通しを示した。21年は50%を上回る見通し。
現在、米テキサス州オースティンとドイツのベルリン郊外でEV工場を建設中で、21年に2工場の操業が始まる。高級セダン「モデルS」と高級SUV「モデルX」の新型車生産が初期段階に入ったという。