WBC出場年に打撃タイトルを獲得した選手たち。前回は首位打者の秋山翔吾と…
ワールド・ベースボール・クラシックに出場し、その年に日本プロ野球で打撃タイトルを獲得した選手の人数は、首位打者、本塁打王、打点王の打撃三冠に、盗塁王も含めると――盗塁王は、正確には打撃タイトルとは言いかねるが――二桁を数える。
WBCが開催された年のタイトル・ホルダーは、以下のとおり。WBCに出場した選手は、タイトルを獲得した部門のWBC成績も記載した。
2006年のパ・リーグは、4タイトルのすべてにWBC出場選手が並んだ。アレックス・カブレラが小笠原道大と打点王を分け合わなければ、独占となっていたところだ。西岡剛(現・栃木ゴールデンブレーブス)がWBCで記録した5盗塁は、イチローよりも1盗塁多く、他の国と地域の選手を含めても最多。1度のWBCで5盗塁以上は、この年の西岡しかいない。
一方、2009年のセ・リーグは、4タイトルとも、WBCに出場しなかった選手が獲得している。パ・リーグも、WBC出場のタイトル・ホルダー(野手)は、盗塁王の片岡易之だけだ。片岡のWBCで4盗塁は、ジミー・ロリンズと並び、この年の出場選手のなかで最も多かった。
2013年は、セ・リーグ本塁打王のウラディミール・バレンティンとパ・リーグ盗塁王の陽岱鋼が、その前に、それぞれ、オランダと台湾の選手としてWBCに出場した。ちなみに、バレンティンがWBCで4本のホームランを打ったのは、次の2017年だ。
2017年は、セ・リーグとパ・リーグが、表裏あるいは裏表のような形になっている。セ・リーグの4タイトル中、WBC出場選手は盗塁王の田中広輔(広島東洋カープ)だけ。パ・リーグは、盗塁王以外の3タイトルがそうだ。首位打者は秋山翔吾(現・広島東洋)、本塁打王と打点王はアルフレド・デスパイネが獲得した。
バレンティンとデスパイネは、今回のWBCにも出場する予定だ。
なお、西岡と片岡、バレンティンの3人は、WBC出場を挟み、同じタイトルを続けて獲得している。西岡は2005~06年に盗塁王、片岡は2007~10年に盗塁王、バレンティンは2011~13年に本塁打王だ。
今回の場合、前年に三冠王の村上宗隆(東京ヤクルト・スワローズ)と本塁打王&打点王の山川穂高(埼玉西武ライオンズ)が、WBC出場を挟んで連続タイトルとなり得る。
WBCの本塁打記録については、こちらで書いた。