私の話も聞いて笑ってくれる可愛い男性が好きです~お見合いおじさん活動月報(6)~
自分も楽しくて他人の役にも立てる趣味がほしいと思ったのです。恋バナと会食が大好きな僕が見つけたのが、お見合いおじさん活動:略称おみおじ。自分の周囲にいる独身男女に声をかけて引き合わせる活動です。
僕は友人でもあるイラストレーターのつぼい氏と組んで、2014年の春からおみおじを楽しんでいます(過去の活動レポートはこちらとこちら)。僕の人脈をオネット(大宮ネットワーク)、つぼいさんの人脈はツヴォイと称して、男女それぞれ4名の会員に良さそうな独身者を紹介しているのです。
僕たちのおみおじによって結婚した人は今のところ1名のみ。でも、いまだ独身の会員からも感謝されていますよ。友人知人のお墨付きの独身異性と出会えることって、年齢を重ねるごとに少なくなっていくからです。おみおじで恋愛感度を向上させ、別の場所で見つけた相手と結ばれた「卒業生」は過去4名います。「私は婚活自体に向いていないことがわかった」と去って行った人も4名いますが、それもまた有意義な自己発見ですよね。
結婚願望がある独身男女に優しくお節介する! 愛すべき隣人の婚活を結婚相談所やネットだけに任せておかない! 全国に広まってほしい「おみおじ」の実例をリポートします。
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5年後の自分に叱ってもらいましょう
いきなり余談ですが、自己認識の年齢が実年齢よりも5歳ぐらい若いというか幼い人が増えている気がします。いま40歳の僕自身もその一人。「お前はもう四十路なのだよ」と折に触れて言い聞かせているのですが、気を抜くと自分を35歳のように感じてしまいます。10歳ぐらい年下の人たちと一緒にいると、自分までアラサー感覚ではしゃいでしまうのです。かなり痛々しいですね……。
僕だけではありませんよ。最近、気になるのは30代前半の独身女性です。結婚願望があるならば本腰を入れて婚活をするべき年齢ですよね。なぜなら、30代後半から50代に至るまでの男性から最も人気が集まる年齢層だから。露骨な理由を述べるならば、「30歳を過ぎれば社会人としてしっかりしているだろうし、40代の自分にも振り向いてくれそう。それでいてまだ若くて美しい。子どもも産める」という計算を頭の中で働かせる男性が多いのです。自分の年齢や実力は省みていません。同性として気持ちはわかるけれど愚かだな、と思ったりします。
しかし、当の30代前半女性は彼らに振り向きもしないことが少なくありません。理由は、現在の自分を20代後半のときと同じように捉えているから。27歳と32歳では、他人からの見え方はまったく異なるのに、自己認識は何も変わっていません。「ちゃんとした大人だけど若々しさもある」男性しか恋愛対象に入らないので、同世代もしくは年下を狙ったりします。心身共に健康で独身のアラサー男性はすごくモテるので、結婚するまでにはかなり熾烈な競争が予想されるのですが……。
多くの人は、5年後の37歳になったときに思うでしょう。「5年前はモテていたので調子にのっていた。誠実そうな男性をつまらなく感じていた。あのときの自分をグーで殴って目を覚まさせたい」と。
たまには「5年後の自分」から叱ってもらうことを自分に課すのはいかがでしょうか。僕の場合は45歳になった自分からこんなことを言われそうです。
「巡り合う仕事の1つひとつ、出会う人の1人ひとりをもっと大事にしろ。媚びなくていいから真剣に誠実に向き合え。45歳のオレがどんな状況にあるのかは、今のお前次第だ」
というわけで、「おみおじ」もがんばります。5年後は、「おかげさまで結婚できました」という嬉しい報告が毎月のように飛び込んでくる自分でありたいです。
働く女性が年下男性を好きになってしまう理由
さて、本題。今回は製薬会社勤務の新井美穂さん(仮名、40歳)と食事をしながら面談しました。美穂さんのプロフィールはこちらをご覧ください。近況はいかがでしょうか?
「うちの会社は女性が出世しにくいのですが、最近の女性活躍推進の流れに乗ったのか私も昇格・昇給しました。私は仕事で野心はありません。でも、新しいことにチャレンジするのは好きなので、もらえる仕事はちゃんとやっていこうと思います。ダメだったら元に戻ればいいだけですからね」
仕事はとても順調そうですね。こういうさっぱりとした姿勢の人がこれからの時代は出世していくのかもしれません。美穂さんはプライベートも充実しているようです。
「先日は両親と一緒に九州旅行をして来ました。今度、ニューヨークを一人旅する予定です。美術館巡りが楽しみ。一人旅はちょっと怖いけれど、『いつか行こう』と思っているうちに時間が過ぎてしまいます」
本当は誰かと一緒と旅したい、と明かす美穂さん。この年齢になると、同世代の独身者が少なくなるので、泊まりがけの旅行に誘い合ったりするのは難しいですよね。その点、結婚相手がいれば予定を合わせるのも楽です。ちなみに僕は旅行好きの妻にすべてを任せ、荷物持ちに徹しています。
「結婚相談所に登録してみようかなと思ったこともあります。でも、私は相手に求める条件がほとんどないので条件検索をしようがありせん。婚活パーティーに参加するのも気乗りしないし……」
美穂さんは、冒頭で指摘したような「自分の年齢を客観的に捉えられない」病を抱えているわけではありません。感じがいい男性であれば、10歳年上でもかまわないし、自分よりも学歴や年収が低くても気にしたりはしません。
ただし、威張っている男性だけはNG。具体的には、女性の話をちゃんと聞かず、自説ばかりを披露しまくる男性ですね。
男性は序列を重視する。年下には威張りがち
男性の立場で反論というか言い訳をさせてください。男性は女性よりも先輩・後輩の序列を重視する傾向があります。年下のかわいい女性と一緒にいると、エロ心も影響して、「オレ様のすごさ」を語りたくなるのです。相槌を打ってもらったり笑ってもらったりすると嬉しくなり、もう止まりませんよ。逆に、相手が年上であれば女性であっても丁寧語を使いますし、聞く姿勢を保つこともできます。
「最近、人を好きになる気持ちを思い出させてくれた男性がいます。5歳年下の同僚です。一緒に出張をすることが多くて、彼は既婚なのですが、好きになりました。仕事ができてみんなから信頼されているところも素敵ですけど、私が好きになったポイントは違います。彼は私の話もちゃんと聞いてウケてくれたりするんです。もちろん、彼の話も聞きます。かわいい感じの男性です」
働く女性が年下男性を好きになる理由は、単に若さを求めているだけではないのですね。その謙虚さや敬意を評価しているのかもしれません。彼らも自分より年下の女性(新入社員など)にはエラそうだったりする可能性は否めませんけどね。
とにかく美穂さんと相性が良さそうな男性を探さなければなりません。美穂さんよりも年下で、威張ったりしない男性、ですよね。あれ? 我がオネットには若林義彦さん(仮名、39歳)がいるじゃないですか! ちょっとオタクだけど、エラそうなところは皆無の男性です。ちょうど若林さんには髪型や眼鏡などの改善を提案したところでした(記事はこちら)。メールしてみると、さっそく実行してくれたとのこと。この素直さ、いいですね!
美穂さんは「結婚には至らなくても友だちが増えたら嬉しい。とりあえず会ってみます」という前向きなスタンス。こちらも好ましいな~。若林さんに美穂さんのメールアドレスを伝えました。あとは2人で会って、おしゃべりを楽しんでみてください。良い結果が出たら教えてくださいね!
(僕とつぼいさん以外の登場人物は仮名です)