若い夫婦漁師が冷たい湖に沈んだ悲劇 これでいいのか小型船の安全対策 #専門家のまとめ
厳冬の湖に落水する水難事故が続きました。1月15日には青森県六ケ所村の小川原湖で漁船が転覆、小さな男の子を持つ若い夫婦が亡くなりました。そして本日は北海道北見市常呂町のサロマ湖で作業中の船が転覆、1人が亡くなっています。この2つの水難事故に共通するのが小型船の冷水時事故。小川原湖では水温1.7度、サロマ湖では水温ほぼ0度で、救命胴衣着装でも対策をしていない限り落ちたら命の保障がありません。
▼シジミ漁の夫婦漁師。夫は17日に発見、続いて本日妻も遺体で発見
▼残されたお子さんは、2歳くらい。後継者不足のなか若い人を失ったことは残念
▼北海道・サロマ湖で作業船から3人が転落する事故があり、1人が死亡し1人が心肺停止の状態
▼冷水中では短時間で命を失うリスク。ドライスーツを着装することで生存時間を延ばすことができる
ほぼ0度の湖で発生した水難事故。小型船の転覆は避けられないにしても、いずれの事故でももしドライスーツを着装していたら、助かった命かもしれません。農林水産省「漁業における事故の発生状況」では「ライフジャケットの着用を徹底する」という注意はされていますが、冷水落水への備えについては言及がありません。同じ悲劇を繰り返さないために、冷水作業時における落水対策としてドライスーツ着装を作業者に広めていく必要があります。