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汚部屋の住人が「片づけ」をやりはじめて感じた違和感とは

藤原友子小中高4人の母/すぐ片づく暮らし

私が片づけを始めたのは、第1子妊娠中の18年前。それまでは汚部屋の住人でした。

専業主婦になり自由な時間が増え、初めての子育てという未知の暮らしを想像したら、急にこのまま汚い家で生活を続けて大丈夫なのかと不安になったのです。

私が当時行った「片づけ」は、これから先の生活(第一子誕生後の暮らし)に必要なモノをひたすら考え選び残していくという方法でした。

狭く収納の少ないアパートでは、収納道具を増やすわけにいかず、そうしないと暮らしていけなかったのです。

なんでこんなにモノが増えるのだろう

家が少しずつ整うようになり感じたのは、家に簡単にモノが入ってくることに対しての違和感でした。

ポストに届く郵便物、定期的に届く保険の契約確認の案内、参加したイベントもらったチラシ、頂き物、実家からのおかずが入った保存容器と風呂敷、ドラッグストアでもらった化粧品やサプリの試供品、通販の商品が入った箱や梱包材、レシート…

あらゆるモノが靴箱やダイニングテーブルの上に集まり、買い物に行っていない日でも、モノが増えることに私は気づきました。

今まで、当たり前のように家に入ってきていたモノばかりなのですが、片づけをするようになり、その存在に気づいたのです。

モノが増えたら、大変になることに気づいた

片づけは

必要か、不必要か、これから使うかどうかを考え
モノを使いやすく収納すること。

などです。

しかし、以前の私はそのようなことを意識したことはありませんでした。

ただ何となくダイニングテーブルの上や、テレビ台の上に置かれたモノをとりあえずどこかに片づけていたつもりでしたが、今振り返るとこれは片づけではなく単なる「モノの移動」でした。

しかし、「必要なモノを選び残し、それを管理する」という片づけをした時に

●せっかくモノの置き場を決めたのに、また新しいモノが入ってきた!
●さっき置き場に収納したばかりのに、まだしまうモノがある!
●コレ、どこに置くの!?
●もうスペースがないのだけど…

と言うように、モノの管理のめんどうさを知り、モノを増やすと自分が大変になるという今まで思いつきもしなかったことを考えるようになったのです。

モノは住人に断りもなしに家に侵入し、静かに居座る

新たにモノが増えることに違和感を感じることは、とても重要です。この違和感を感じることなく、モノを増やし続け、片づけに困っている人が多いのですから。

ただし、家にモノが入ってくることすべてがダメと言うことではなく、「油断すると家にはどんどんモノがはいってくるもの」とわかっていると

手に入れるモノはじっくり考えるようになり、手に入れたモノは大切に管理し扱うようになるのではないかと思います。

家にモノがあふれている人は、なぜか忙しい

私が片づけを仕事にして10年たち思うのは、モノが家にあふれている人はなぜか余裕がありません。

モノが多いのでスペース的に余裕がないのはもちろんのことですが、いつも探し物をしたり、床に落ちているモノをソファの上にあげたりと「移動」に時間をかけているため、時間的にも精神的にも余裕なく、家で落ち着いて過ごすことができていないような気がします。

ただ、散らかっている部屋を片づけることだけを考えていると、モノの移動だけで終わったり、めんどうなだけです。

家にモノが入ってくると管理の手間がかかり忙しくなる、という視点を持っていると、じゃあ自分には何が必要なのかという片づけの原点について考えることができるかもしれません。

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小中高の4人の子どもを、いつもキレイではないけど何かあったらすぐ片づく家で育てている

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小中高4人の母/すぐ片づく暮らし

片づけのプロとして活動を始めたのに、自分の家は「片づけても、また散らかってしまう」という矛盾に悩む。家が散らかってしまうことを隠そうとしていたが、「いつもキレイじゃなくてもいい。何かあったときにすぐに片づく家にしておけばいい」と開き直り新たなメソッドを確立。 いつもキレイにしなくちゃいけない、もっと頑張らなくちゃいけない、そんなプレッシャーから解放され、もっと自由に、その人らしく生きるお手伝いを「片づけ」を通して行っている。著書『片づけられない主婦と片づけ嫌いの子どもを180度変える本』(マガジンランド)

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