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【富田林市】貴重な戦時中アニメやスーパーマリオも無料上映!平和を考える戦争展すばるホールで開催中

奥河内から情報発信奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

8月に入ると、6日広島原爆忌、9日長崎原爆忌、15日終戦記念日と、第二次世界大戦のことが話題となりますね。もう79年前の出来事ですが、忘れるわけにはいきません。

そして、富田林でこの時期といえばと恒例となった、平和を考える戦争展が開催されます。今年はすばるホールで、昨日9日から明日11日までの3日間です。

さっそく昨日の初日に、すばるホールに行ってきました。

すばるホールの入口に看板がありました。

今年の企画展は「戦争と子供たち」ということで、戦時中の子どもの遊びや疎開についてをテーマに取り上げています。

3階の会場です。富田林駅前の「」と津々山台公園にある「平和の番人」の写真があります。

富田林市は、1984(昭和59)年12月に市議会で、非核平和都市宣言を決議しました。そして翌年1985(昭和60)年から、平和を考える戦争展がスタートし、今年が40回目になります。

受付で封筒を頂きます。担当の方のお話によると、企画展は毎年いろいろテーマを変えて開催しているとのこと。

こちらが封筒です。封筒の外側にアンケート用紙と「ザ・戦争展クイズ」があります。

戦争展クイズは、展示エリアの床にこのように問題が用意されていて、それに答えるものです。

封筒の中には各種案内が入っているのですが、画像のものも入っています。左側の箱の中にはボールペンが入っていました。日常使いするものなので、嬉しい気遣いですね。

ということで、今年の戦争展を見てみましょう。

実は入口で、いきなり気になるものを見つけました。今年は戦時中当時のアニメの上映が行われているのです。

例えばこちらは、1931(昭和6)年の作品で、空の桃太郎というタイトルがついています。

アニメ映画の説明付きです。戦争展ではダイジェスト版だけ放映しています。

映像では神宮(伊勢神宮)に祈願をしてから戦闘機に乗り込むようなシーンがあります。南極に近い島でアザラシを痛めつけている荒鷲を退治するために、桃太郎一行が戦闘機に乗り込む話です。

荒鷲に勝利し、荒鷲を生け捕りにした桃太郎一行のおかけで南極付近にいたペンギンたちが喜んでいる様子が描かれて物語が終わりました。

展示室の内部でも、アニメ作品が上映されていました。

今回のメインテーマである「戦争と子どもたち」で、戦時中には戦争を鼓舞するような映像作品が多く作られたということで、子供向けアニメの中にもそういう政治的なメッセージを入れているというような内容です。

こちらのらくろ二等兵、のらくろ伍長です。のらくろという主人公の犬が軍に入って活躍する物語で、連載期間が満州事変の年から太平洋戦争開戦の年までということで、戦前に作られたものは軍国主義的な内容になっています。

作品は軍の施設から重要な書類が盗まれ、それをのらくろが取り返したような内容でした。

こちらがのらくろです。一連の映像作品は「サイレント映画」とかいてあります。

サイレント映画の説明です。現在の映画(トーキー)が登場する前の映像だけしかない映画で、弁士がついて説明する映画のタイプです。

ちなみに弁士付きの映画といえば、毎年、五軒家にある岩根家住宅の「酒蔵映画祭」で行なわれています。弁士の話術に想像以上に引き込まれていて、いつも感激しています。

3つ目の上映は「蛙三勇士」「豚平と猿吉」です。

こちらのふたりが大きなナマズに襲われていて

それを助けに来た部隊がナマズと戦うという内容でした。

いずれも戦争を美化するような内容の映画で、子どものうちから無意識に政府のプロパガンダにのせられてしまうということを紹介しているわけですね。

それにしても「おわり」が「をはり」になっているというところに歴史を感じます。

ちなみに作品は、QRコードを読み取ると全編みられるとのこと。

こちらは紙芝居です。やはり戦時中の軍国主義的な内容が中心です。

大阪市阿倍野区にある一般社団法人手作り紙芝居館(外部リンク)の作品とのこと。

その他にも愛国イロハカルタや

軍艦同士で戦うボードゲーム

戦時色の強いすごろくなどが展示してありました。

また別のコーナーでは、自由に遊べるおもちゃも置いてありました。

ゴザに座って自由に遊べるようです。夏休みなので、お子様と一緒に遊びに行くのに最適ですね。

遊び道具のいろいろな説明もあるので、安心です。

もちろん従来の戦争展の展示もあります。

戦時中にはスミレなどの野の花や、お米をかさ増しできる楠公飯も食べられていたという説明です。

大阪大空襲の記録もありました。

大阪市を中心に空襲があったので、大阪市内在住の子供たちが富田林の寺院などに疎開したことなどが紹介されています。

こちらは疎開した学童の数で、近畿、北陸、中国、四国だけでも60万人以上いたそうです。

戦時下の富田林の展示物です。当時の貴重な資料が並んでいます。

毎年見ているものもあると思いますが、それでも改めてみるといろいろ考えさせられます。

戦争のものではありますが、それだけでなく昭和初期頃の民俗資料としても価値がある気がしました。

昔のお金や債券なども展示しています。貴重な物ばかりですね。

私が戦争展に伺ったのは昨日9日なので、ちょうど長崎原爆忌の日でした。富田林は直接関係ありませんが、原爆資料も貴重な展示物です。

これは原子爆弾を2分の1に縮小したものとのこと。それでも、その大きさには驚かされます。

リトル・ボーイという名前がついていますが、その破壊力はボーイどころか悪魔そのものですね。

そんな原爆の過ちを繰り返さないということで、広島や長崎に届けるための平和を願う折り鶴を入れるポストがあります。

このように折り紙が用意されていて、折り鶴のおり方の説明があるので、鶴をおってみてはいかがでしょう。

そのほか、平和をテーマにした市内の小学校の絵画作品が展示していました。

さて、今年だけの特別展示として、戦争展が40回目を迎えたということで、過去の戦争展を振り返るコーナーがありました。

最初のころは市内の公民館で行われていた展覧会だったようですが、第8回目からすばるホールが使われるようになったとのこと。

最後にアンケートを提出するコーナーがあります。

こちらがアンケート用紙です。来年に向けて担当者の方の参考になりますので、できるだけ正直に答えましょう。

アンケート回収箱です。

さらに平和を考える戦争展のメッセージボードがあります。まだ開催初日の早い時間に来たのでメッセージは少なめですが、今日明日の2日間で多くのメッセージが記入されることでしょう。

あと、ビーズアクセサリーのワークショップもありました。

ということで、今年の平和を考える戦争展を紹介しました。個人的な感想ですが、私は戦争展を見たのは3回目になりますが、年々内容が良くなっているような気がしました。

さて、私が訪問した初日9日は戦争展だけでしたが、本日10日と明日11日は2階の小ホールでイベントがあります。

本日はあのスバルファイブも11:30から登場します。これは楽しみですね。

他にも映画上映会や人形劇、マジックショーが行われるとのこと。時間は決まっていますが、ザ スーパーマリオブラザース ムービーの上映(11日11:00~)や人形劇(10日10:30~)も無料で鑑賞できるのです!お子さん大喜び間違いなしですね。

また午後は、大人向けの講演会もあります。

展示室にもあった手作り紙芝居舘から講師が来て、講演(講話・紙芝居の実演)が行われます。

このように、子供も大人もいっしょになって、遊びながら平和の大切さを学べる展示会。クーラーの効いた涼しいすばるホールに、ぜひ。すぐ近くに富田林市民プール(外部リンク)もあるので、そちらとセットもお盆休みの素敵な楽しみ方ですね。

すばるホール(第40回平和を考える戦争展)

住所:大阪府富田林市桜ケ丘町2番8号

開催日時:8月11日まで9:00~17:00 3階展示室

入場料:無料

アクセス:近鉄川西駅から徒歩8分、富田林駅からレインボーバス すばるホール前バス停下車すぐ、または総合福祉会館前バス停から徒歩1分

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奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

河内長野市の別名「奥河内」は、周囲を山に囲まれ3種類の日本遺産に登録されるほど、歴史文化的スポットがたくさんある地域です。それに加えて、都心である大阪市中心部に乗り換えなしで行ける複数の大手私鉄(南海・近鉄)と直結していることから、新興住宅団地が多数造成されており、地元にはおしゃれな名店や評判の良い店なども数多くあります。そして隣接する富田林市もまた、歴史文化が色濃く残る地域。また南河内地区の中核都市として、行政系施設が集まっています。これを機会に、奥河内(一部南河内含む)地域に住んでいる人たちのお役に立つ情報を提供していければと考えています。どうぞよろしくお願いします。

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