限られた人だけにツイートできる「Twitterサークル」 使い方に注意点も
5月4日、Twitterが限られたユーザーに向けてツイートできる新機能「Twitterサークル」を発表しました。実際に試してみたところ、使い方には注意を要する点がいくつかありました。
追記:
2022年8月30日に日本を含む世界中で「Twitterサークル」の正式サービスが始まりました。iOS、Androidアプリ、Webサイトが対象となっています。
本記事は2022年5月時点での正式リリース前のサービス内容に基づいています。
親しい人に向けたツイートに最適
Twitterサークルは、一部のユーザーに先行して提供が始まっています。「一部」に選ばれる基準は不明ですが、筆者の場合はあまり使っていなかったアカウントで有効になっていました。日本語のヘルプページも公開されています。
ちなみにベータテスト自体は以前から始まっていたようなので、Twitterを買収することで合意したイーロン・マスク氏との関係はなさそうです。
サークル機能が有効になった場合は、ツイートするときに機能の紹介が表示され、そこでサークルを作ることができます。
サークルを作ると、ツイートする際に「全員」か「サークル」か、対象を選べるようになります。サークル向けに投稿したツイートはメンバーのみが閲覧可能で、サークル向けと分かるような補足説明が付いています。
サークルには150人までのユーザーを追加できます。1人のユーザーが作れるサークルは1つだけです。サークルにメンバーを追加、削除しても相手には通知されません。
サークルには誰でも追加できますが、自分のことをフォローしていない人をサークルに加えても相手のタイムラインにツイートは表示されないので、ほぼ無意味です。
幅広い人と趣味のグループを作りたいといった目的なら、比較的新しい機能である「Twitterコミュニティ」のほうが向いています。
Twitterにはアカウントを非公開(鍵付き)にする機能もあります。この場合、フォロワーだけがツイートを見られるようになります。これに対してサークルは、アカウント自体は公開のまま、一部のフォロワー向けにツイートを投稿できます。
プライベートな連絡をしたいのであればダイレクトメッセージ機能か、LINEなど外部サービスのほうが向いています。サークル向けのツイートはタイムラインに表示されるだけなので、読むかどうかはメンバー次第です。
サークルに入ると過去のツイートも読める
ここで気になるのは、サークル向けのツイートが外部に漏れる可能性など、「サークルの秘密はどれくらい守られるのか」という点です。
まず、サークル機能に正式対応しているのはTwitterの公式iOS/AndroidアプリやWebアプリだけのようです。サークル向けツイートに「返信」や「いいね」をすると、サークルのメンバーのみに表示されます。「リツイート」は無効化されており、うっかり引用リツイートで外部に漏れてしまう事故もなさそうです。
これに対して、サードパーティのTwitterアプリはまだ完全に対応できていないようです。ツイートがサークル向けかどうかは表示されず、サークル向けツイートに返信した場合は通常の返信として扱われます。
この返信をサークル外の人が見た場合、元ツイートの投稿者や内容は非表示のため分かりませんが、返信の内容から推測できるかもしれません。
他のメッセージアプリと同様に、画面のスクリーンショットを撮影するなどの方法でサークル向けツイートを保存される可能性はあります。外に出せないような情報を投稿するのは避けたほうがよいでしょう。
それに加えて、サークルメンバーの「出入り」も考慮する必要がありそうです。サークルに新しいメンバーを追加した場合、その人は自分が過去に投稿したすべてのサークル向けツイートを見ることができるようになります。
そのため、サークルのメンバーではない人の悪口や陰口を投稿してしまうと、将来的にその人をメンバーに加えたとき、トラブルに発展する恐れがあります。
逆に、サークルからメンバーを削除すると、その人は自分が過去に投稿したすべてのサークル向けツイートを見ることができなくなります。サークルから削除しても通知は飛ばない仕様ですが、こうした「変化」によってメンバーではなくなったことに気付く可能性があります。