お洒落な倉敷土産にイチオシ!「瀬戸内レモンと倉敷ハッカのお菓子」で倉敷薄荷の魅力を今再び
岡山県倉敷市といえば、倉敷川の河川沿いに建ち並ぶ江戸情緒満載の優美な街並み。白磁の外壁、堅牢な石垣の岩肌、そして青い空…タイムスリップしたような感覚に浮足立ってしまうのは、老若男女問わずといったところでしょうか。
さて、素敵な景観に欠かせないものといえばグルメ。その土地の特産品を用いた料理やスイーツは必須!ですが、ちょっぴり周りと差をつけられるような意外性のある特産品なんていうのはいかがでしょうか?
岡山県倉敷市にて和薄荷の栽培や加工を担う「倉敷薄荷陳列所」さん。実は倉敷市はかつて、戦後国産薄荷の生産量第二位(一位は北海道)を誇る産地でしたが、経済成長に伴う発展の裏で一次産業は徐々に衰退の影を見え始め、その影響は倉敷の薄荷にも。倉敷薄荷陳列所さんはその優れた魅力を再び日本、ひいては世界に発信し、品種改良を重ねた「秀美」というまろやかな清涼感の薄荷の栽培や加工したオイルを販売しています。
その倉敷の薄荷が、同じ岡山県にて創業1905年の老舗和菓子屋「三宅製菓本店」さんの職人技と出会い、美味しい銘菓が誕生。
今回は三宅製菓本店さんの「瀬戸内レモンと倉敷ハッカのお菓子」をご紹介。
開封した瞬間フレッシュな檸檬が鼻腔に飛び込んできたと思いきや、ワンテンポ遅れて薄荷の爽快感が到着。不思議なのに心地よい感覚…たまごや牛乳などのまろやかな芳香といったりきたりです。
白餡を炊く際にはグラニュー糖を使用することにより、よりあっさりとした甘味に仕上げているとのこと。そのおかげで、白餡に混ぜ込まれている刻まれた檸檬果皮のほろ苦さとその奥に潜む自然な酸味がはっきりとした輪郭を保てているような気がします。
白餡と檸檬のコンビネーションを味わっている間にも常に薄荷が口の中をふんわり揺蕩い、名前だけではなく存在感もしっかり。かといって誇張されすぎていないので、個性的なのに上品なお饅頭に仕上がっています。
しゃきっとした歯ごたえのほろ苦く甘酸っぱい檸檬果皮入り
食べ終わったあとも、奥の方で薄荷特有のいわゆる「スースーする」感覚がのこっていていて、シンプルな見た目なのに印象に残る。
どことなくハイカラな雰囲気を纏うこちらのお饅頭。ネーミングこそストレートですが、素材の組み合わせや容易に想像のつかないミステリアスな外観と心の緊張がほどけてリラックスできるような味わいに、私は虜になってしまいました。
国産素材、そして和菓子の多様性とそれぞれのお店が手を取り合い、美味しさを伝えていく。その取り組みに敬意を示しながら、倉敷へ行きたいと思いを馳せてしまうのでした。