【速報】スターライナー 不具合発生もISSへドッキング成功 ボーイングの新型宇宙船がISSへ到着
2024年6月7日(木)、ボーイングの新型宇宙船「スターライナー」がNASA宇宙飛行士2名を乗せ、国際宇宙ステーション(ISS)へのドッキングに成功しました。
本記事では、スターライナーの詳細や、発生したトラブルなどについても解説していきます。
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■スターライナー、不具合発生もISSへのドッキングに成功!
ボーイングのスターライナーは、地球とISSとの間を往復する21世紀の宇宙カプセルです。高さは5.03m、直径は4.56mで、アポロ指令船よりも大きく、オリオン宇宙船よりも小さいサイズとなっています。スターライナーはNASAの宇宙飛行士2名が搭乗し、6/5(水)にアトラスVロケットにより打ち上げられました。
そして、スターライナーは約24時間かけてISSへのドッキングに挑戦します。しかし、スターライナーの機体からヘリウムが漏れていることが見つかり、一時ISSへの到着を遅らせることとなりました。実は、ロケットの打ち上げ前からスターライナーのヘリウム漏れは見つかっており、打ち上げ自体も延期が続いていたという背景があります。
結果としては、機体のチェックは無事完了し、ISSへのドッキングにも成功しました。そして、8日後に地球へ帰還する予定となっています。ISSへのドッキングを経て、地球への帰還まで目が離せませんね。
■スターライナーは過去にも不具合が何度か発生?
スターライナーですが、実は2019年12月に1回目の無人での軌道飛行試験が行われ、宇宙へ打ち上げられました。当初はISSにランデヴーし、ドッキングを行うことが計画されていました。しかし、ソフトウェアや通信に複数のトラブルが発生。ミッションを途中で打ち切り、打ち上げから約48時間後に緊急着陸する事態となってしまいます。その間も多くの飛行実験を行い、数十個のセンサーを取り付けた人型実験ロボット「ロージー」から多数のデータを収集しました。
帰還後、NASAやボーイングは「一定の成果が得られた」としたものの、その後、2回目の無人飛行試験を行うことが決定。今回起きたトラブルの改修を経て、2021年8月に打ち上げに臨みます。
ところが、打ち上げ準備中に軌道制御スラスターのバルブが固着するというトラブルが発生。スターライナーはすでにロケットに搭載された状態だったのですが、すぐには解決できず、打ち上げは中止となってしまいます。ロケットから降ろされ、徹底的な原因調査が行われることとなりました。
トラブルの原因は、スラスターの酸化剤である四酸化ニ窒素が、バルブのテフロンのシールに浸透し、反対側にあった水分と反応。その結果、硝酸が発生してバルブを腐食させ、バルブが閉まった状態のまま固着してしまったとのことです。
しかし、2回目の無人飛行試験は2022年5月に実施され、ISSへのドッキング、地球への帰還にも無事成功しました。
今回のスターライナーによる有人飛行も、無事に地球帰還まで成功して欲しいですね。
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