ハバネロなどに代表される激辛トウガラシの安全な扱い方および肉厚なトウガラシを乾燥保存する方法
ハバネロなどに代表される激辛トウガラシの実は、いわゆる日本で普通に栽培されてきたトウガラシと違ってピーマンのようにかなり肉厚です。
それ故に乾燥保存することが難しいと言うイメージがあります。
実際、日本の普通のトウガラシのように天日干ししても肉厚なので乾燥する前にカビてしまったり腐ってしまったり、と言う事になります。
そんな激辛トウガラシの保存方法として一番簡単なのは冷凍保存です。
収穫した激辛トウガラシの実をチャック付きのビニル袋に入れてからなるべく中の空気を抜いた状態で冷凍すれば約1年間は風味を保ったままで保存できます。
調理に使う時は、凍ったまま切るなり煮るなりして使います。
激辛トウガラシに限らずですが、トウガラシを扱う時の注意点は辛味成分で皮膚や目などを傷めないようにする事です。
特に激辛トウガラシを料理に使う時などは、トウガラシの構造および辛味成分であるカプサイシンがどこで作り出され、どの部分に分布するか知っておくことは大切です。
トウガラシは収穫直後の実にキズが付いていない状態なら、実の表面に辛味成分はありません。
例え実を舐めても全く辛く無いはずです。
柄の部分も辛味はありません。
トウガラシの実を縦に切断すると、上の写真のように中の構造はピーマンと同じです。
辛味成分のカプサイシンは種が取り付いている部分である胎座で作り出されます。
ピーマンで言うところのワタの部分です。
胎座で作り出されたカプサイシンはやがて果肉の組織にも分布していきます。
種子自体は辛くはないのですが、胎座に取り付いている関係から辛味成分が付着して辛味を感じる可能性はあります。
トウガラシを収穫する時は実を傷つけない事、取っ手としての柄を付けた状態で収穫する事の2点は、その後の調理などでトウガラシを扱いやすくすると言う点で大切な事です。
肉厚で乾燥保存には向かない激辛トウガラシを乾燥保存する方法
それでは今回の本題、本来は乾燥保存に向かない激辛トウガラシを乾燥保存する方法です。
なぜ乾燥保存かと言えば、やはり、一度乾燥してしまえば後は最も安価で簡単で安定した保存が出来るからです。
方法は簡単、実に切れ込みを入れて中の水分を抜けやすくしてから天日干しするだけです。
但し、実に切れ込みを入れる時に、実の中の汁が手に付いて、それが顔や目などに付くと大変な事になりますので、切れ込みを入れる時の作業手順にはそれなりに注意が必要です。
まずは収穫の時に実に付けておいた柄の部分を持ちます。
このように持った状態で刃物を使って下の写真のように実に縦方向に切れ込みを入れます。
90度向きを変えてもう一つ縦方向に切れ込みを入れます。
下の写真のように実に十文字に切れ込みが入りました。
柄の部分を洗濯バサミなどでつまんでぶら下げて天日干しする。
このように作業すると実の内部にある辛味成分を含んだ汁に一切触れずに乾燥までの作業が出来ます。
量が多い時は網に並べて天日干しします。
完全乾燥してしまえば実の内部にある辛味成分は乾燥によって固定されてしまいますので触れても辛味成分が手などに移る事は少なくなります。
但し、完全に移らないと言う訳ではありませんので、乾燥品を扱った後は必ず手を良く洗うのが宜しいかと思います。
手に辛味成分が付着しているかどうかは、トウガラシを扱った後、手の指を舐めてみるのが手っ取り早く確実な方法です。
乾燥が終えたトウガラシは密閉できる容器に入れて長期間常温で保存できます。
自家栽培した激辛トウガラシも保存して料理に使えば楽しさ2倍で美味しさ2倍、辛さは百万倍ですw
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