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【シャープペン】右に回すとシャープペン、左に回すと消しゴム。シャーム(サンスター文具)の温故知新

舘神龍彦デジアナリスト・手帳評論家・歌手
シャーム。ボディのストライプが滑り止めの機能も持っている


 シャープペンの世界には、大容量消しゴム付というジャンルがあるように思います。シャープペンとしての機能に、大型の消しゴムをプラス。このことで、1本で二役を果たします。またスリムなペンケースの中で収納効率が高まります。

 こんにちは。デジアナリスト・手帳評論家・歌手の舘神龍彦(たてがみたつひこ)です。

 今回は、しばらく前(2022年)に発売された「シャーム」(サンスター文具)を紹介したいと思います。
 シャームはマルチペン的なUIのシャープペンと消しゴムが合体したペンです。
 シャープペンとしては0.5mm、消しゴムは直径2mmのものが入っています。ボディを回してそれぞれの機能を切り替えます。シャープペンのシンは、ボディをひねって直接シャープユニットの上から補充します。

シャープペン状態。0.5mm
シャープペン状態。0.5mm

消しゴムを出したところ
消しゴムを出したところ

きっかけはT教授

 このシャームのことは、なんとなく知ってはいました。ですが、入手には至りませんでした。それがたまたま目にして手に入れる機会がありました。

 そのきっかけのなったのが、T教授として知られる方のチャリティー断捨離会でした。

 T教授が“計画的衝動買い”をした各種ガジェットのバザールです。

 ちなみにT教授の記事はこれです。

 この記事を見て気になってはいたのですが、T教授の会でようやく対面なったのでした。

右に回すとシャープペン、左に回すと消しゴム

 このシャームの最大の特徴は、回して機能が切り替わるシャープペンであるところです。マルチペンではよくあるこの機構が、シャームにおいては、細長い消しゴムを出すことに使われているわけです。

 そして上記の記事中にもあるように、実はこの発想は、このシャームが初めてではなかったそうなのです。ほとんど同じ発想のものが他社から発売されていたんですね。

シャームは末端部にも消しゴムがある

末端部の消しゴム。つまりシャームは、消しゴムを2つ搭載していることになる
末端部の消しゴム。つまりシャームは、消しゴムを2つ搭載していることになる

 違いもあるようです。それは、本体末端にも消しゴムがあること。

 ボディ末端のボウシを外すと消しゴム、しかも比較的直径が大きなそれが姿を現します。まるで、従来型のシャープペンからの進化の途中であるかのようです。

 さながら人間で言えば盲腸みたいなものでしょうか。

 ですがそれは、上記記事中にあるトンボ鉛筆製のモデルにはなさそうです。

 だとしたら、これはあえて残されているのではないか。そんな仮説も成り立ちそうです。つまり、シャームの機能を理解して、きちんと使うつもりで購入したユーザーであっても、末端の消しゴムを使うというアクションをとることはあり、それに対応するために、この消しゴムは存在しているのではないか。こうも考えられるわけです。

ボディをあけて、消しゴムユニットとシャープユニットを出したところ。軸を回転させて機能を切り替える。
ボディをあけて、消しゴムユニットとシャープユニットを出したところ。軸を回転させて機能を切り替える。

デジアナリスト・手帳評論家・歌手

デジアナリスト・手帳評論家・歌手。著書『手帳と日本人』(NHK出版新書)は週刊誌の書評欄総ナメ。日経新聞「あとがきのあと」登場ほか大学受験の問題に2回出題。『凄いiPhone手帳術』(えい出版社)『システム手帳新入門!』(岩波書店)等著書多数。「マツコの知らない世界」(TBSテレビ)「HelloWorld」(J-WAVE)はじめテレビ・ラジオ出演多数。講演等も。手帳ユーザーを集めた「手帳オフ」を2007年から開催する等トレンドセッター的存在。手帳活用の基本をまとめた「手帳音頭」をYouTubeで公開中。認知症対策プロダクト「おぼえている手帳」は経産省オレンジイノベーションプロジェクト事業採択。

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