【姫路市】変わり種メニューのある和食店。トルコの麺に包まれた海老揚げ、エスプーマのだし、造りの燻製
異色の和食。遊び心があるというか。御国野町国分寺の「四季つづみ 樹(たつき) 割烹」を表すとこう。
煙が舞い、香ばしさ広がる燻製
運ばれてきた一品。カップが曇っている。うん?
少し待って、カップを上げると、おお~!!
マジックのような展開。造りの燻製です。この日はモンゴウイカ。桜チップの燻煙を閉じ込めたカップから“ぶわ~っ” と。香ばしいイカは岩塩でいただきます。「燻製には白身魚やホタテといった淡白な魚介が合います」と店主の小林直樹さんが説明。
そのほかのタイ、カンパチ、ヒラアジ、本マグロの造りは醤油をつけて。身が引き締まっているわ。※種類は季節や仕入れ状況で異なります。
煙が入る前の様子を特別に公開。
これから続々と登場する夏の日本酒と味わいたいところです。
トルコ? スペイン?な和食
小林さんは高校卒業後、二十数年にわたって和食一筋。加西市と姫路市の日本料理店や割烹で腕を磨きました。姫路市中央卸売市場で鮮魚をさばいていた時期もあります。店は2015年11月にオープン。培ってきた目利き力や知識や技術、新たに取り入れた情報を総合して、少し変化を施したメニューを提供しています。しっかりした土台があるからこそですね。
続いても樹名物の一つ、「海老カダイフ揚げ」。
海老の衣は何でしょうか。そうめん? ノンノンノン。「カダイフ」ですってば。そういう千姫も「麩」の一種かと考えていました。「カダイフ」はトルコの麺です。
そうめんよりも細くて、ポキポキッ。散らばったものも集めて食べちゃう。お菓子のような食感。
昼の会席の一品から外していたときは、お客さんに「今日は入っていないの?」とがっかりされたエピソードも。今では必ず会席に入れるようにしています。
次は「エスプーマ」、スペイン語で泡を意味します。言葉だけを聞くとスペイン料理のようでしょ。同店では茶そばとエスプーマ(泡状)のだしを絡めて食します。
一見アイスクリーム。きめ細やかな泡で、ずいぶん軽やか。味はだし。見た目と食感と味の三つの意外性に混乱しつつも、ときめきが勝りました。
ここで上記メニューが味わえるコースと単品の有無の紹介を。
●「造り(燻製バージョン)」「海老カダイフ揚げ」 昼:「おまかせ上ミニ会席」(3500円)と「おまかせミニ会席」(3000円)に付く。夜:「竹コース」(5500円)以上のコースに付く。単品あり。
●「茶そば」 夜「竹コース」以上のコースに付く。単品なし。
個室や大人数が集えるスペース
昼の御膳は1700円~。「A5ランク黒毛和牛鉄板焼き御膳」や造りと天ぷらがメインの「樹御膳」など。アイスクリームやブリュレ、蒸しパン、チョコケーキといったデザートまで自家製です。
カウンターや、ゆったりした時間を過ごせる個室、最大で28人が利用できるスペースと用途に合わせて。
法事や両家の顔合わせ、還暦祝い、誕生日パーティーといった食事会には、煙が広がる演出や変わり種メニューで十分なおもてなしができそうです。
四季つづみ 樹(たつき) 割烹
住所:兵庫県姫路市御国野町国分寺776-2
電話番号:080-3533-7538
営業時間:11:30~14:00(LO13:30)/ 18:00~21:00(LO20:30)※夜は前日20:00までに要予約。
定休日:月曜、第3日曜 ※臨時休業などは公式ホームページやインスタグラムで確認を。
駐車場:あり
※予約は公式ホームページ、インスタグラムのDM、電話で。
※テイクアウトのお弁当も予算に合わせて(2000円~6000円)。