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マリナーズで出場1試合目にホームランは31人目。過去には、城島やペタジーニ、テームズやサンタナも

宇根夏樹ベースボール・ライター
エイブラハム・トロ(シアトル・マリナーズ)Jul 28, 2021(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 7月27日、ヒューストン・アストロズからシアトル・マリナーズへ移ったエイブラハム・トロは、その日の試合に代打として出場し、前日までのチームメイトからホームランを打った。このトレードについては、「防御率0点台のクローザー放出から数時間後に先発投手を獲得。マリナーズは迷走しているのか、それとも…」で書いた。

 ベースボール・リファレンスによると、マリナーズでプレーした最初の試合にホームランを記録したのは、トロが31人目だという。

 これまでの30人中、マリナーズで700試合以上に出場した選手は、1166試合のアルビン・デービスしかいない。デービスは、1984年4月11日にマリナーズからメジャーデビューし、2打席目にホームランを打った、30人のうち、マリナーズの選手としてオールスター・ゲームに選ばれたのも、デービスだけだ。

 もっとも、なかには、シーズン途中に入団し、そのオフに退団した選手もいる。また、マリナーズ初出場が2010年以降の選手は、8人を数える。トロを含めると、31人中9人だ。

 一方、デービスを含む6人は、日本プロ野球でもプレーした。デービスは、1992年に近鉄バファローズで40試合に出場。他の5人は、エリック・アンソニー(1998年=ヤクルト・スワローズ)、城島健司(1995~2005年=福岡ダイエー/福岡ソフトバンク・ホークス、2010~12年=阪神タイガース)、ロベルト・ペタジーニ(1999~2002年=ヤクルト、2003~04年=読売ジャイアンツ、2010年=福岡ソフトバンク)、エリック・テームズ(2021年=読売)、ドミンゴ・サンタナ(2021年=東京ヤクルト・スワローズ)だ。

 城島とペタジーニのマリナーズ初出場は、ともに2006年の開幕戦。それぞれ、5回裏と9回裏にホームランを打った。ペタジーニは、代打として出場。ちなみに、この時にペタジーニと交代したユニエスキー・ベタンコートは、前年にマリナーズからメジャーデビューし、59試合目に初本塁打を記録した。2014年には、オリックス・バファローズでプレーした。

 トレードの翌日も、トロはホームランを打った(写真)。マリナーズ初出場から2試合続けてホームランは、1977年のホアン・バーンハート、1984年のデービス、2006年の城島、2019年のカイル・ルイスに続く5人目だ。バーンハートの2本は、マリナーズ史上初の本塁打と3本目でもある(2本目と4本目は、1988年に阪神でプレーしたルパート・ジョーンズが記録)。

 4人目のルイスは、3試合目もホームランを打った。トロは、次の試合もホームランを打つと、ルイスに並ぶ。なお、アストロズの選手としてプレーした最後の2試合を含め、トロは4試合続けてホームランを記録している。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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