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選手としていかに格好よく老いていくか。本田圭佑に今こそ奨めたいカズの生き様

杉山茂樹スポーツライター

サウジアラビア戦でスタメン落ちした本田と香川。1試合限りの突発的事件なのか。今後も継続しそうな深刻な問題なのか。所属チームで試合に出場できないことが外された一番の理由だとすれば、それぞれの監督から、低評価を下されている現状を踏まえると、重大な問題と捉えるべきだろう。

早急な移籍こそが、スタメン出場への必須条件。だが、移籍には相手が必要だ。金銭的な問題も、年齢的な問題も絡む。

出場時間で上回るのは香川。世間的評価がそれに比例するとすれば、興味を示すクラブはあるハズだ。しかし、彼の場合は移籍金が高い。ドルトムントはマンUから10億円以上で買い戻しているので、放出する場合、それに近い金額でないと割が合わない。それでも欲しいというクラブは現れるのか。半額でも苦しい。ドルトムントが金額を損を承知で大幅に引き下げるなら可能性は開けるが、渋れば残留。年俸も高く、レンタルも難しそうなので、飼い殺しの運命が待っている。代表スタメンの座は遠くなるばかり。

一方、本田はミランに、CSKAモスクワから移籍金ゼロでやってきた。その点では、香川より放出しやすい選手と言えるが、今季の出場時間は僅か81分。戦力外同然の状態にある。世間的評価も低そうだ。実際、欧州の知られたクラブで獲得の動きを見せているクラブはないと聞く。現状で獲得の用意があるクラブは中国スーパーリーグの上海上港のみらしい。この状況に変化がなく、その一方で日本代表のスタメンを望むなら、上海に行くしか方法はない。

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スポーツライター

スポーツライター、スタジアム評論家。静岡県出身。大学卒業後、取材活動をスタート。得意分野はサッカーで、FIFAW杯取材は、プレスパス所有者として2022年カタール大会で11回連続となる。五輪も夏冬併せ9度取材。モットーは「サッカーらしさ」の追求。著書に「ドーハ以後」(文藝春秋)、「4−2−3−1」「バルサ対マンU」(光文社)、「3−4−3」(集英社)、日本サッカー偏差値52(じっぴコンパクト新書)、「『負け』に向き合う勇気」(星海社新書)、「監督図鑑」(廣済堂出版)など。最新刊は、SOCCER GAME EVIDENCE 「36.4%のゴールはサイドから生まれる」(実業之日本社)

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