お米 と おかず を時短で3段同時調理!飯盒(ハンゴウ)なら茹で・蒸し・炊飯がキャンプで同時に出来る
皆さんは兵式ハンゴウを御存じでしょうか?
ハンゴウ(飯盒)は旧日本陸軍時代から使われている歴史のある日本のクッカーです。
ちょっと古臭いイメージのある兵式ハンゴウ、実はキャンプで時短料理に役立つアイテムなのです。
兵式飯盒は「上蓋」「中子」「本体」と3つのパーツに分かれています。
上蓋が中子(中蓋)と本体を一緒に覆うことにより、本体からの蒸気が中子の中へ入る仕組みになっています。
その為、中ぶたで水蒸気炊飯、本体でオカズの煮物調理が同時に出来る利点があります。
今回は、百均のアイテムを使ってハンゴウの中に棚を作って茹で調理・蒸し調理・炊飯調理の3段同時調理する方法を紹介します。
メスティン用網
今回、3段同時調理をする為に使用したアイテムは百円ショップのダイソーさんで購入した「メスティン用網」です。
【スペック】
・サイズ:15.5cm×8.7cm
・材 質:スチール(クロームメッキ)
・対応サイズ:メスティン1.5合用
・生産国:中国
ダイソーさんの1.5合用メスティンにピッタリと合うサイズです。
実はこの網、兵式飯盒にもピッタリのサイズなんですよね。
これから、この網を少し改造して棚を作ります。
まずは、メスティン用網の側面のワイヤーを中心でカットします。
ペンチを使えば簡単に切る事ができます。
カットしたワイヤーは下側へ向けてペンチで曲げます。
すると、簡単に網の脚が完成するのです。
しかし、ワイヤーを曲げ過ぎると折れてしまいます…
もし、折れてしまったら配線コネクターを使って修理すると良いでしょう。
ピッタリサイズの配線コネクターなら圧着しなくても このまま使うことが出来ます。
ハンゴウの中にメスティン用網を入れて再確認します。
これで、蒸し調理用の網が完成です。
調理する食材
兵式ハンゴウで3段同時調理をする食材は以下になります。
【3段同時調理する食材】
・レトルトカレー
・生卵
・シューマイ
・肉まん
・米:0.5合
飯盒に入れる順番
食材をハンゴウに入れる順番は以下の通りです。
【本体】
①レトルトカレー
②生卵
③360ccの水
本体に入れる水は2合の容量(約360cc)がある中蓋を使えば1杯分です。
【メスティン用網】
④シューマイ
⑤肉まん
【中ぶた】
⑥研いだ90ccの米
⑦100ccの水
最後に外蓋をして準備完了です。
火加減と時間
最初は強火で加熱し、お湯が沸騰して湯気が出たら弱火にします。
あとは30分間待つだけです。
本体の水さえ蒸発させなければ、完全放置しても大丈夫です。
通常の飯盒炊飯と違って、中蓋で お米を炊くので本体が焦げ付くこともありません。
3つの同時調理
ホクホクの御飯が炊けました。
そして、中段の蒸し料理も美味しそうに出来ています。
このように3段同時調理が出来るのは、深底タイプの兵式飯盒ならではの利点ですね。
中段に蒸し料理でなく、フタを少し開けた缶詰を入れても良いと思います。
兵式飯盒を使うと同時調理のバリエーションが広がるので、おススメです。
最後に
ハンゴウで美味しく調理する為には以下の点に注意すると良いでしょう。
●火力が弱すぎたり、気温が低すぎたりすると お米が上手に炊けない場合があります。もし、炊飯の途中で外蓋から噴き出る蒸気に「ご飯の香り」を感じない場合は火力を少しだけ上げてみる。
●水からセットする場合は蒸気が吹いてから弱火にするので、調理時間30分でも蒸らし工程は完了している場合があります。使用するキャンプ用ストーブによって弱火の感覚は違うので、炊き上がりの感覚は経験で習得するしかありませんね。
●飯盒本体の水が沸騰した際に水蒸気の泡でレトルト食品が持ち上がってメスティン用網が傾く場合があります。レトルト食品に網の脚を のせないようにします。
このように3段同時調理が出来るのは、深底タイプの兵式飯盒ならではの利点ですね。