ミルク缶で作る断熱煙突【DIY】キャンプ用の薪ストーブに最適な断熱二重煙突の製作方法
断熱二重煙突とは、低温下でも煙突内部の空気を高温に保つことにより、大きなドラフト効果を生み出すしくみの煙突の事です。
アウトドアで使う薪ストーブの火力をアップさせる時に断熱煙突を使うと火力が格段にアップするので便利なのです。
ただ、この断熱煙突って、お値段がメッチャ高いんですよね。
そこで、赤ちゃん用の粉ミルクが入っていた空き缶を使って断熱煙突を製作してみました。
ちなみに、ミルク缶は赤ちゃんのいる家庭から貰ってくれば材料費はかかりません。
製作材料
断熱二重煙突を製作するには以下のものが必要になります。
今回はキャンプで薪ストーブを使う時に収納しやすい長さが500mmの煙突を使います。
【製作材料】
・ミルク缶:煙突の長さに合わせた個数
・φ100mm 煙突直管:1ヶ
・φ100mm用のパイプバンド:1ヶ
・φ120mm用のパイプバンド:1ヶ
・ステンレスたわし:数ヶ
・パーライト:1袋
ミルク缶の直径は約13センチです。
缶の加工
一般的なミルク缶は上部がテーパー状になっており、簡単に積み重ねができる構造になっています。
しかし、このテーパー部分はミルク缶のメーカーによって高さが違うので種類の違うミルク缶同士だとピッタリと重なりません。
なので、製作に使うミルク缶は同じメーカーで揃えます。
まずは、缶詰用の缶切りを使ってミルク缶の上面と下面を切り抜きます。
注意点として、最上部になるミルク缶だけは下面を残して上面だけを切り抜きます。
次に、ひとつのミルク缶だけに煙突を通す穴をあけます。
まず始めにミルク缶の底面(下面)にマジックペンで煙突の直径の円を描きます。
そして、ポンチで底面の中央部に穴をあけます。
その穴に金切りバサミを入れて煙突の直径より一回りほど小さな穴を切り抜きます。
穴を切り抜いたら、描いた円に向かって内側から金切りバサミで切込みを入れます。
切込みの幅は、1センチくらいで良いでしょう。
煙突にミルク缶を取付
先程加工した切り込み部分をペンチで外側に折り曲げてから煙突を通します。
この切り込み部分をφ100mm用のパイプバンドで締め込むと、ミルク缶が煙突にしっかりと固定されます。
次に煙突を逆さまに ひっくり返します。
そして、煙突にパイプバンドで取り付けたミルク缶に穴あき加工したミルク缶を積み上げていきます。
ミルク缶はピッタリと重なるので真っすぐに積み上がりますが、ズレないようにガムテープで仮止めをしておくと更に安心です。
断熱材の充填
煙突の長さに合わせてミルク缶を積み上げたら、煙突とミルク缶の隙間にパーライトを詰め込みます。
このパーライトが断熱材になるのです。
直径は、煙突が100ミリでミルク缶が130ミリなので隙間は10ミリほどです。
その際にパーライトが大量にこぼれ落ちるので、段ボールなどの中に入れて作業すると良いでしょう。
ポイントとして、割りばし等で押し込みながら作業すると隙間なく詰めることができてミルク缶も真っすぐに固定することができます。
パーライトを詰めた後は、「ステンレスたわし」でフタをします。
そして、割り箸を使ってしっかりと押し込みます。
最後に仮止めをしていたガムテープを剥がして完成です。
積み重ねたミルク缶との合わせ目は接着などはしていません。
煙突を使用する時はステンレスたわしを詰めた面を下に向けていますが、パーライトが軽い為に今まで外れたことはありません。
耐熱塗装をする
ミルク缶は薄いブリキ製なので熱や雨に弱いという欠点があります。
そこで、耐熱塗料スプレーで塗装します。
塗装することで缶の繋ぎ目から雨水が侵入することを防ぐことも出来ますからね。
使用してみて
実際に使用してみると、気温が暖かい時は吸い込み力に違いを感じませんでしたが氷点下の環境だと火力が落ちないので良いです。
耐熱塗料で塗装してしまえば、ミルク缶で作った断熱二重煙突だとは誰も気付かないでしょうね。
最後に
この方法を使えば、1000mmの長さの煙突でも断熱煙突を作ることが出来ます。
先程、作った500mmの煙突とも接続可能です。
知り合いに赤ちゃんがいる家庭があれば、ミルク缶を貰ってチェレンジしてみてはいかがでしょうか?