Threadsの第一印象は「テキスト版インスタ」
日本時間で7月6日の朝から、Metaの新アプリ「Threads(スレッズ)」のサービスが始まりました。
Twitter対抗と位置付けられるアプリですが、使ってみた第一印象は「テキストを中心に楽しめるインスタ」というものになっています。
インスタのアカウントと連携
Threadsのアプリは、日本時間で7月5日の夜に先行してダウンロードが可能になり、7月6日の朝には予定よりも前倒しでサービスが始まっています。
サービス開始時には膨大な数のアクセスが殺到する可能性があるだけに、話題作りと同時に負荷を分散させたいという狙いも感じられます。
Metaによれば、Threadsは「Instagramチームが開発した新しいアプリ」とのことです。公式のヘルプページも用意されています。
Threadsのアカウント登録はインスタと連携し、同じアカウント名を引き継げるようになっています。さっそく筆者も登録してみました。
すでにインスタのフォロワーがいる人でもThreadsではフォロワー「0人」から始まりますが、インスタでつながっている人をフォローしやすい仕組みが用意されています。
一方、インスタをFacebookと連携している場合など、Twitterとは分けて運用してきた人は、使い方に注意が必要といえます。
投稿できるのは最大500文字で、リンク(URL)や写真、最長5分の動画にも対応。タイムライン表示や返信などのアクティビティ表示など、Twitterに近い感覚で使えます。
機能的にはまだシンプルで、検索対象はユーザーのみ、「#Threads」のようなハッシュタグは機能せず、インスタが得意とする写真の加工機能もないようです。このあたりは今後の機能追加に期待でしょう。
さて、大きな話題となっているTwitterとの比較について、第一印象としては「別物」と感じています。
象徴的な違いとして、Threadsのタイムライン(フィード)は、Twitterの「おすすめ」表示のように、フォローしていない人の投稿も流れてきます。また、時系列に並んでいるわけでもありません。
これはインスタの体験と似ています。フォローや時系列にはこだわらずに、スクロールしながら面白いテキストや写真を見て楽しむ、といった使い方になりそうです。
一方で、Twitterのようにフォローしている人の投稿を確実にチェックしたいとか、いま起きているイベントを時系列で追う、といった使い方には向いていないようです。
この「テキスト版インスタ」の体験がどう変わるかという点では、今後予定されている「Fediverse(フェディバース)」への対応に注目です。
これが実現すると、Mastodonなど他のSNSと相互にやりとりをすることが可能になり、ユーザー体験が大きく変わるかもしれません。
アプリ名に関する注意点として、Metaは同じ名前の「Threads」というアプリを過去に提供していました。このアプリは2021年末に終了しましたが、Web上にはまだ「旧Threads」の情報も残っています。
また、別の会社による「Threads」という名前のチャットアプリも存在しています。Metaとは関係がないので、こちらも混同しないようにしましょう。
インスタの新たな楽しみ方になるか
昨日は大きな動きのなかった米国株式市場でMetaの株価は約3%高となり、市場からの期待感は上々のようです。
マーク・ザッカーバーグ氏の投稿によれば、サービス開始から最初の2時間で200万人、4時間で500万人が登録したとのことです。
インスタと同じ運営元ということから、企業アカウントの進出も期待できます。日本の企業としては「日本経済新聞」や「ソフトバンク」などの公式アカウントを確認できました。
(一部で話題になっていた利用規約における「商業目的」についての記述は、誤訳とのことです)
まずはTwitterとの比較で盛り上がりそうですが、本質的にはインスタの楽しみ方がどう広がるか、という点に注目したいところです。