三大小豆・備中赤小豆と白小豆の紅白「土用餅」本まつばやさん自慢の艶やかなこし餡を滑らかなお餅と共に
今年の土用の丑の日は7月30日とだいぶ先ですが、一足お先に先日行われた玉川高島屋さんのTHEWAGASHIにて、「本まつばや」さんの土用餅を購入致しました。
和菓子に限らず、食の世界は季節を先取りした商品が多く見受けられますが、梅雨を通り越してしまいました。
土用餅。皆さんがお住いの地域では和菓子屋さんをはじめとする店頭に並んでいらっしゃいますでしょうか?個人的な体感といたしまして、関東や東北ではさほど多くはございませんが、京都など関西の方から江戸時代に東京へ移ってきたお店(虎屋ですとか)を中心に、土用の丑の日付近になると販売されています。ここ数年では、各社コンビニのスイーツブランドでも展開され、冷蔵系スイーツと共に見られるように。
関西ではスーパーのお総菜コーナーでも陳列されているところがあるようですね。
今回購入した本まつばやさんの土用餅は、国内御三家といっても過言ではない備中小豆(岡山県)を使用しており、中でも最高級品として名高い備中白小豆のこし餡。なんて贅沢!
さっそくご紹介致します。
さらさらとした口溶けながらも、小豆の粒子の舌触りを確かに感じられる上品な「備中赤小豆」のこし餡。そのこし餡のテンションと同じ滑らかさのお餅の相性は至高。ややもすれば、こし餡だけお餅からぼろりと剥げてしまったり、お餅だけ最後まで口の中に残ってしまうこともあるのですが、本まつばやさんの土用餅は菓子切りを入れた瞬間にその柔らかさと滑らかさが指先と目から伝わります。
餡子の甘味から小豆の味わいへと徐々に変化していく過程も良い塩梅です。
こんなに瑞々しい餡で包む技術がまず素晴らしいと思うんです。と口に出てしまいそうな程湿潤な「備中白小豆」のこし餡。小豆の風味もしっかりと味わえ、小豆の渋み成分でもあるポリフェノールが含まれていないためか、心なし赤小豆より甘味を強かに感じます。そのため、香ばしさと極々わずかな渋みのある白胡麻が白小豆の魅力をより際立たせてくれました。
シンプルな構成の和菓子だからこそ、小豆の持ち味を活かした餡子や食感で差がつく土用餅。
お店の店頭に並ぶ本まつばやさんの練り切りもデザイン性が高く素敵ですが、こういった餡子の美味しさをストレートに感じられるお品物もイチオシです。