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【京都市中京区】東映俳優のおすすめ 連日大行列だった名物おかんの海鮮ちらしが再出発 土日30食限定

HOTSUU地域ニュースサイト号外NETライター(京都市)

西院で連日大行列の人気店を切り盛りしていたあの「名物おかん」が、二条城からほど近い御池通り神泉苑の向かいで、「おかんの海鮮ちらし」として心機一転、再出発されました。2024年9月14日に、ドラマや映画に出演する東映京都撮影所俳優部の大石彩未さんに案内していただきました。

丸くくり抜いた壁の奥にある格子戸を開けると、まるでテレビドラマに出てくる大人のBARのような、和を基調にしながらもシックな趣のカウンター席が10席設えてあります。この店のメニューは「海鮮ちらし」一択のみです。鮨桶に入って出てきた瞬間に大石さんも「綺麗、輝いてる」と思わず声を上げていました。

まぐろ、ぶり、いか、サーモン、とびこ、手作りしいたけの甘煮と、みるからに鮮度の高さがうかがえる輝くような寿司ネタたちがぎっしり。ぷりっぷり感十分のめちゃ美味の魚たち。78歳になる店主が自ら車を運転し、中央卸売市場で仕入れる逸品です。そして、なにより酢飯がめちゃくちゃ美味いんです。

海鮮丼ではなく、海鮮ちらしなので白米ではなく酢飯がベース。西院のお店にも通っていた大石さんによると、この酢飯とこれまた絶品のかんぴょうを使った巻き寿司が美味しすぎたそう。おかんに聞くと、「酢飯の酢のあんばい」は企業秘密だとか。「やっぱりなぁそうだよね!」と納得。いつかまた、こちらのお店でも巻き寿司が食べられる日も来るかも。

おかんは、60年前に京北地域から街中に出て、40年の長きに渡り西院の寿司・割烹店を切り盛りしてきました。おかんの作るおばんざいはどれも評判で大人気でした。良質の食材を求めて中央市場に買い付けに通ったのですが、その当時は、女の人が市場の競りに出入りするなどとんでもないといった時代。「最初は辛酸をなめたこともあったなぁ」と当時を振り返ります。

中央市場の店主さんと(撮影掲載許可済み)
中央市場の店主さんと(撮影掲載許可済み)

平成17年(2005年)にその店舗で海鮮ちらしとうなぎ丼を出すランチ営業を始めたところ、瞬く間に知られるように。最近ではSNSでバズり、連日のように長い行列ができていました。味噌汁がまた絶品。芳醇な魚の旨味ががつんときて、これだけでも値打ちがあります。味噌汁の出汁にも秘密があるのだそう。

この7月に縁あってこの地に移り、再出発しました。営業は土、日のみで各日30食限定です。今は娘と孫3代で毎回早朝に中央卸売市場に買い付けに出かけます。今では市場の店主らも「おかんから連絡があったらええ加減なもん出せへんと、とびっきり上等の食材を用意してくれている」のだそう。40年かけて築いた信頼の証です。

「お母さんが心機一転、再出発されて、またあの美味しい海鮮ちらしがいただけるのが嬉しい!」と大石さん。美味い錦糸卵を作るためにこだわった、銅製の玉子焼き器を手にしながら、「しばらくゆっくり休ませてもらってたけど、毎日働かんと却って調子が悪いわぁ」と明るく話すおかんの笑顔が素敵過ぎました。

おかんの海鮮ちらし(外部リンク)京都市中京区大文字町233-8 075-822-3727

地域ニュースサイト号外NETライター(京都市)

 「YAHOO!ニュース ベストエキスパート2024 地域クリエーター部門 特別賞」を受賞 京都をこよなく愛する地域ニュースサイト号外NETの京都市担当タウンクライヤ―です。四国から大阪の元地方紙記者。観光ガイドをしながら京都時空観光案内2024(観光ガイドのための京都案内マニュアル)全19巻や「やさぐれ坊主京を創る 前田玄以の生涯」(京都文学賞一次審査通過)はじめ、京都を題材にした小説なども執筆しています。

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