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元男性保育士が考える【保育士の転職3パターン】~保育士が楽しく働くためには環境を変えるのも1つの方法

hirofuminice元保育士Webライター

元男性保育士のナイスです。

保育士の皆さん、毎日のお仕事お疲れさまです。

保育の仕事は楽しいですか?

あこがれの保育士になって、保育園やこども園に就職することができた皆さん。夢が叶ったにもかかわらず理想と現実の違いに戸惑ったり残業や持ち帰りの仕事に追われたり、人間関係に苦しんでいませんか?

大変な思いをしていて「保育士は向いていない」「保育士を辞めよう」などと考えている人は、辞める前にこの記事を読んでみてください。

せっかくやりたかった保育の仕事をあきらめる前に、違う園に転職する方法や保育士の資格を活かして働ける施設や職業があります。

今回のテーマは「保育士の転職」です。

保育士の転職の3つのパターン

保育士の転職には、以下の3つのパターンがあるでしょう。

  1. 違う園に転職する
  2. 保育園やこども園以外に保育士の資格を活かして働ける施設に転職する
  3. 保育士とは別の職種に転職する

保育園やこども園以外で保育士の資格を活かせる施設は、放課後等デイサービス、児童発達支援センター、児童養護施設、児童館などがあるほか、ベビーシッターとして働くこともできます。

保育やこどもに関わる仕事以外にやってみたい仕事やチャレンジしてみたいことがあるなら、まったく別の分野に転職したり学校に入り直したりするのもよいことです。保育士を退職し、新しい道で成功して充実した人生を送っている人はたくさんいます。子ども服の販売やフォトスタジオのスタッフなど、子どもと関われる仕事を転職先に選ぶのもおすすめです。

今後「どうしたいのか?」「どうやって生きていくのか?」ということを自分に問いかけ、最善だと思う道を選択してください。

保育園やこども園で働くことに未練があるなら違う園に転職しましょう

前述したように、保育士の仕事を活かせる別の施設やまったく別の職種に転職する方法がありますが、保育園やこども園で働くことにもし未練があるなら、別の園への転職をぜひ検討してください。

違う園への転職を進める理由や転職活動を行う際にポイントを解説します。

違う園への転職をすすめる理由

今勤務している園が大変だったり自分に合わないと感じていたりする人も、ほかに楽しく働ける園や自分に合う園があるかもしれません。たくさんの保育園やこども園がありますが、園によって方針や人数(職員数、園児数)、労働環境や条件などは異なるため、どの園に就職しても同じように働けるとは限らないのです。

私事ですが、僕は保育士として30年以上働かせていただきました。僕の実力や努力不足や人間性が未熟だったため理想と現実の違いに苦しみ、若い頃は何度も辞めようと思ったことがあります。しかし「もっとやれる」「このまま辞めては悔しい」などの思いがあったことや、何よりも子ども達と過ごす日々が辛さや苦しさ以上に楽しく幸せだったため、30年以上も続けることができました。

そして、僕自身も違う園への転職経験があります。私立園→公立園の臨時職員→公立園の臨時的任用職員→私立園という経緯で、計4つの園に勤務させていただきました。園によって方針や環境は大きく違い、とても良い経験と勉強になったと感謝しています。

どんな環境でも、どんな園でも、プロの保育士として精一杯保育しなければならないのは当然のことです。大変な環境だからと言って、不適切保育をすることが許されることはありません。しかし、環境が与える影響はとても大きいでしょう。

特に人間関係に悩んでいる人や園の方針に不満や違和感がある人は、1つの園に勤務しただけで保育士を諦めてしまうのはもったいないです。

そして「仕事は大変だけど、子ども達はとてもかわいい」とか「退職したいけど、保育士の仕事には未練がある」などの思いを抱えているなら、なおさら別の園への転職がおすすめです。

違う園への転職活動を行う4つのポイント

転職活動を行う際のポイントを4つ紹介します。

違う園への転職活動を行うポイント① 在職中に転職活動を始める

あまりにも疲労が溜まっていたり体調を崩していたりなどの理由や、すぐに働かなくても大丈夫な余裕がある人は、退職後にしばらく休んでから転職先を探すのもよいでしょう。しかし、「すぐに働きたい」「働かなければならない」という人は在職中から転職活動を始めましょう。

園を選ばなければ転職先はすぐに見つかるかもしれませんが、転職先を安易に決めてしまうと、また同じように大変な思いをしてしまい、再び退職に追い込まれてしまう可能性があるからです。したがって、転職先の園ではできるだけ長く楽しく働くことができるよう、転職先は慎重に選ぶことが大切です。

その際の強い味方は、保育士専門の転職エージェントや転職サイトです。自分1人では知ることができない詳しい情報が得ることができたりアドバイスをもらえたりすることもあるため、とても心強いでしょう。

違う園への転職活動を行うポイント② 自分の目で園を見てみる

「転職したい」「面接を受けたい」と思う園が見つかったら、実際に足を運んで自分の目で見てみましょう。

面接や見学の際に園の様子を見ることができますが、そのときは園の表の様子しかわかりません。面接や見学以外の日に園の前まで行き、外側から保育の様子を見たり保育士や子ども達の声を聞いてみたり、遅くまで残業をしていないかなどをリサーチしてみると園の普段の様子を窺い知ることができます。

違う園への転職活動を行うポイント③ 退職理由の伝え方を工夫する

面接の際には、前の園を退職した理由を聞かれますが、前の園を悪く言ったり「辛かった」「大変だった」など愚痴っぽい表現になったりすることを避け、退職の理由はポジティブに伝える工夫をしましょう。

嘘はよくありませんが、正直に言い過ぎないことと言い方に気をつけることがポイントです。工夫する方法としては、前の園と面接を受ける園を比較するとよいでしょう。たとえば人間関係がうまくいかずに退職した人が前の園よりも規模が小さい園に転職しようとするとします。その際は「以前勤務していた園では職員や園児数が多くて一人ひとりとコミュニケーションを取って向き合うことが難しかったので、チームワークを大切に保育しているこちらの園で働かせていただきたいと思いました」などと答えるのがおすすめです。

このように、前の園と比較しながら、前の園を悪く言わず転職を規模する園のよい点を伝える工夫をしてください。

違う園への転職活動を行うポイント④ 自分のよさをアピールする

前の園での勤務経験の中で、自分に自信があることをしっかりとアピールしましょう。

大変な思いをすればするだけその経験は貴重なもので、必ず自分の力になっています。「ピアノが得意で、発表会でクラスの合唱伴奏を担当することが多くありました」「身体を動かすことが好きで、毎日子ども達とサッカーや鬼ごっこをしてたくさん遊び、子ども達の身体能力を伸ばしました」「制作が得意で、子ども達一人ひとりの様子に応じて丁寧な指導や援助をします」など、前の園での経験を踏まえて自分のよさをアピールすることが大切です。

そして、「こちらの園で働きたい」という強い気持ちや意欲も、言葉や態度でしっかりと伝えましょう。

まとめ

保育士の退職を考えている人や悩んでいる人に向けて、保育士の転職について解説しました。尚、転職するポイントは年度末が望ましいですが、どうしても年度末まで続けられないと思うなら無理をせず年度途中に退職することも検討しましょう。保育士の年度途中の退職については「保育士は年度途中に退職してはいけないのか?~元男性保育士が教える【保育士の退職】」で解説しています。ぜひあわせてお読みください。

退職することを選択した場合、その後の人生についてじっくりと考えて最善の選択をした後に、明るい未来が待っていることを願っています。

元保育士Webライター

元保育士で、現在はフリーランスとしてWebライターのほか、リトミックや親子遊びの指導など幅広く活動しています。保育士やリトミック指導のスキルや知識、父親としての子育て経験を基に、子育てや保育に関する情報を発信していきます。

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