アフターコロナで注目したい、間数の多い住戸を購入する意外な世帯層とは?
間数(まかず)重視は、20世紀まで住宅購入者に広く見られた動き。そして近年は影を潜めた動きでもある。
子供1人の3人家族や夫婦2人ならば2LDK、もしくは1LDKの間取りで十分なのだが、余裕を持たせて3LDKのマンション住戸を選ぶ。子供2人の4人家族が一戸建てを選ぶときは、3LDKではなく4LDKにする……それが、間数重視の住宅選びだ。
できる限り余裕を持たせたい、客が泊まる部屋を確保しておきたい、と考えたわけで、以前は「部屋数は多ければ多いほどよい」とまで言われた。
それが変わってきたのは、家族構成が変わってきたことと、都心・駅近偏重の影響だろう。
4人家族中心から、今は3人家族、2人家族が増加。1人暮らしも増えたため、3LDKは不要というケースが目立つようになった。加えて、都心・駅近偏重で、住宅の分譲価格が上昇。少しでも販売価格を抑えるため、必要最小限の部屋数を求める傾向が購入者に強まった。
結果、マンションでは3人家族用の2LDK、そして2人、1人のための1LDKが増加。建売住宅では、3LDKが主流になってしまった。
加えて、都心部で100平米以上の広いマンション住戸を購入できる富裕層は、ゆったり部屋分けをした2LDKとか1LDKを好むため、住宅の間数はどんどん少なくなっていったわけだ。
そこに起きたのが今回のコロナ禍。新型コロナウィルスの影響でステイホームやテレワークを経験したことにより、3人家族、4人家族でも4LDKの間取りを求める動きが出た。
さらに、一部郊外マンションでは驚くべき現象が起きている。
今回は、緊急事態宣言が解除されて以降、首都圏の郊外マンションで新たに起きた現象を報告したい。
間数の多いマンション住戸を求めるのは……
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