こんな褒め方してない?「すごい!」「えらい!」「じょうず〜!」がよくない理由
子育て中の皆さんは、お子さんにこのような褒め方をしていませんか?
「すごい!」
「えらい!」
「じょうず〜!」
定番の誉め言葉ですよね。私もよく言いますし、当然ながら言ってはいけない言葉!ということではありません。
でも実はこの褒め方、子どもはあまり伸びません。子どもを伸ばしたい!と思うなら、声かけにはコツがあります。
「すごい!」「じょうず!」では良くない理由
「すごい!」「じょうず~!」がなぜ良い褒め方ではないのかというと、漠然とし過ぎているからです。
大人に置き換えてみるとわかりやすいので例を出してみましょう。
あなたが仕事で成果を出したとします。そのとき上司がたいして詳細も把握しようとせず「すごいぞ!よっ!よくやった!お前はえらい!」と言ってきたらどうですか?
え、本当に見てる?どこ見てそう言ってるの?テキトーすぎない?結果だけみて言ってない?と思われかねません。
「すごい!」などざっくりした褒め方は実はグレーな言葉で、見ていなくてもとりあえず言えてしまいますよね。
「すごーい(よくわかんないけど)」
「すげぇじゃん(まぁみてないけど)」
という具合に雑な印象がありますし、その感じは意外に子どもにも伝わっています。
さらに結果だけ褒めると、子ども自身が「結果が出ないとダメ」と思いがちになってしまう恐れもあります。
では一体どう声をかけたらいいのでしょうか。それは「褒める」より「認める」ことを意識していただくことです。
「褒める」より「認める」ことを意識する
「認める」とは事実を確認するということです。
これも大人に置き換えて例を挙げると、仕事で成果を出したときに「いつも細かくリスト作ってクライアントに渡していたからな、それが実を結んだんだな!あのリストは本当に便利だし、俺も見習わなきゃと思わされるよ」と言われると、やっていることを見てくれているんだと思えませんか?
このように具体的に、ただ褒めるのではなく1つ1つの事実を認める、承認するのがポイントです。こういうことしてたもんね、毎日頑張ってたもんねという努力していた過程を認める褒め方をすると、「見てくれていたんだ、頑張っていたことを認めてくれていたんだな」と子どもにも思ってもらえます。
認めることを意識して褒めると、言葉が具体的なので刺さりやすく、「見てもらえている」と感じられるので自己肯定感も上がります。
子どもの場合、結果を褒めるのではなく努力や存在を「認める」ことが大事です。最大の言葉は「生まれてきてくれてありがとう」です。そこにいるだけで、生きているだけであなたは価値があるのだよと存在そのものを承認する言葉ですね。
何かの行動を褒めるときも、具体的に何がすごいのか、何をみて認めてもらえたのかがわかるとやる気に繋がります。
逆に何をやってもどうせ見てくれない、結果がでないと意味がないと認識してしまうと自己肯定感が下がってしまいかねないので注意しましょう。
1つ1つの事実をピックアップして承認する・認めるのは簡単ではありませんが、子どもの行動をよく観察するようになるので親にとっても子どもの理解を深める良い効果があります。ぜひ1つ1つを認めることを習慣化してほしいと思います。
おわりに
育児にはこれが良い、悪いなど色々な情報がありますが、全てを取り入れることは難しいですしあれもこれもする余裕はない!という状況の方もいますよね。でも今回の「認める」を意識して子供に声をかけることだけでもできれば、自己肯定感をあげて本人の力を伸ばすことに繋がりますのでぜひやってみてください。
ちなみに、ご褒美として報酬をあげるのは気をつけましょう。元々好きでやっていたことも報酬をもらうようになると、それがないとやりたくなくなってしまいます(アンダーマイニング効果)。報酬ではなく行動を認める言葉で子どもの力を引き出してあげてくださいね。
▼YouTube動画でも詳しく解説しています。