高密度EFPの正体はライナーの積層化技術
自衛隊で計画されている「高密度EFP」の正体はEFPの積層化技術だろうと筆者は2018年に書いた記事で推定していました。根拠は既にアメリカ陸軍がマルチプル(多数)化したEFPとして特許を出しており、自衛隊もこれと同じような設計だろうと推定していたものです。
※EFP:Explosively formed penetrator、自己鍛造弾。浅いライナー(窪み)が炸薬の爆発で圧縮されて小型の徹甲弾のように飛んで行く爆発成形侵徹体。
クラスター爆弾の代替を目指す自衛隊の新型兵器「高密度EFP」(2018年11月6日)
これは後に実際に積層化されたEFPであることが確定します。「先進対艦・対地弾頭技術の研究」では先進対艦弾頭「シーバスター弾頭(対艦用二重貫通弾頭)」と先進新対地弾頭「高密度EFP弾頭(積層化EFP)」の2種類を開発しており、EFPのライナーが積層された図が記載されています。また両者の技術を応用して合体させた「コンビネーション弾頭」も開発されています。
「先進対艦・対地弾頭技術の研究」:陸上装備研究所:防衛装備庁
※防衛装備庁の「陸上装備研究所広報ビデオ」はYouTubeに毎年新しいものを上げる度に古いビデオを削除しているようです。今のところ新しい版にも高密度EFP弾頭の紹介は引き継がれていますが、将来どうなるかはわかりません。防衛装備庁YouTubeチャンネルから「陸上装備研究所広報ビデオ」を検索して見付けてください。防衛省 防衛装備庁公式チャンネル(ATLA Official Channel):YouTube