どら焼き片手に千鳥ヶ淵をぶらり「くだんどらやき」はふわっふわ!寶来屋さんでも人気のおやつ
緑が映える爽やかな外観日本武道館や靖国神社、北の丸公園といった東京の歴史や文化と豊かな自然も見どころの観光地が揃う九段下。オフィス街に近接しているということもあり、スーツ姿の方も多く見受けられますが、海外からの観光客の方もここ最近また増え始めてきたなぁと実感する今日この頃。
九段下駅から千鳥ヶ淵緑道、そして靖国神社と続く道。以前、と申しましても関東大震災あたりまでは九段の階段が設けられておりました。急こう配の坂道の両脇には、江戸幕府の役人たちが住む武家屋敷が建てられ(サンフランシスコの坂道沿いに佇む家を想像していただけたらわかりやすいかと)、商人や役人が行き交い賑わいを見せていたとか。時代や景色が変わっても、基本的な人の往来は変わらず、といったところでしょうか。
その街並みの九段南、という町名の靖国神社の目の前にお店を構える明治元年創業の和菓子屋「宝来屋」さんには、老舗ならではのご挨拶に相応しい和菓子から慶弔時の御菓子、上生菓子、そして日常に寄り添った和菓子やお赤飯など豊富に揃います。今回は焼き印がトレードマークの「どら焼き」をご紹介。
くだんほうらいや、という焼き印が印象的だったもので思わず購入。表面の均一な栗色の肌、ふっくらと膨らんだフォルム。そうそう、このこんもりとした形からもどこか温もりを感じられます。生地が柔らかだからこそ、中の餡子に沿うように包まれているのがわかります。まさしくその通り、ふわっふわの軽やかな生地はやや甘さが控えかつ心地よい香ばしさを覚えます。意外な発見だったのが、粒餡の滑らかさ!
一見粒立ちの良さそうなしゃきしゃきとした小豆かと思いきや、舌先で潰せるほどトロリとしていて皮との一体感に思わず二度見。いえ、二口目と三口目。厚みがありますが、思い切り頬張っても口当たりの良いどら焼きでした。
カフェでコーヒーやスイーツに浸るのも素敵ですが、街の歴史と共に歩んできたお店の御菓子で一息つくのも乙なものかと思うのです。どら焼き片手に、九段エリア散策なんていかがでしょ?