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電車で日帰りハイキング 丘の上の展望台から景色を満喫し、童話の世界を楽しめる公園へ1日10km歩く旅

わか子ライター
トーベ・ヤンソンあけぼの子供の森公園

休日の朝、東京のターミナル駅の1つである池袋駅に着いた。地下道の端で立ち止まり辺りを見回す。西武線はどっちだったかな。何とか人の流れに乗りながら、改札でピッとして中に入る。便利な世の中になったと、いつも思う。電車の時刻と出発ホームを確認する。時間には間に合いそうでホッとする。
西武池袋駅から急行に乗る。車内には私のようなハイカーも多く、それなりに混みあっていたが、何とか座ることが出来た。今日の行き先は西武池袋線の仏子(ぶし)駅。池袋駅から急行で約45分、電車料金は大人1人450円とお手頃価格なのが嬉しい。急行なので停車駅が少なく、快走する電車の窓からの眺めを楽しんていると、目的の仏子駅に着いた。
池袋駅から下り電車に乗ってきたので、降りたホームからそのまま目的地に近い南口に出られる。その前に駅でトイレを借りようかと思い辺りを見回すと、なんとトイレは反対の北口側にあった。そして、コンビニも北口にある。ハイキングで必要な水分と食料はリュックの中に入れて来ているが、トイレは使わせてもらっておいた方が良いので、階段で反対側のホームに向かう。今日のコースでは途中にトイレがあることを確認はしているが、何事も準備は大切である。

加治丘陵ハイキング

駅を出発し住宅街の中を歩いたその先で、道は九十九折となって丘へと登り始めた。整備されているハイキングコースは森の中であり、降り注ぐ日差しを木の葉が程よく日影にしてくれるのも気持ちが良くて歩きやすい。地図をダウンロードしてきてはいるが、随所に木柱や説明版があるので安心して歩けるコースである。

加治丘陵ハイキング
加治丘陵ハイキング

加治丘陵は、埼玉県飯能市と入間市にまたがる、最高で標高が179m程の里山。そのまま丘を歩き進むと、東京都青梅市にある霞丘陵まで続いているが、距離はぐんと長くなる。

桜山展望台

気持ち良く森林浴を楽しみながら1時間半程歩くと、突然、山の中に聳え立っている建物が見えてきた。結構、立派な建物だ。
今日の目的地のひとつである桜山展望台。三階建であり、建物の高さは約20mある。この場所の標高が約180mであるので、建物の高さの20mをたすと、200m程の高さからの眺めを楽しむことが出来る場所でもある。

桜山展望台
桜山展望台

合計の高さが200mになる桜山展望台。東京タワーの展望台ではメインデッキの展望台で150m、トップデッキでは250mとある。東京都庁の展望台では202mであり、200mの展望台は結構な高さになる。
そして、展望台と聞いて東京スカイツリーも思い浮かぶが、633mの高さのスカイツリーの展望台の高さは350mの展望デッキと、450mの回廊デッキであり、断トツの高さでもある。
三階建てで高さ20mある展望台を足元から見上げると、結構高く感じる。そして、三階まで続く階段を自力で登るのかと現実に気付く瞬間でもあるが、ここまで来て登らないという選択は無い。頑張って登ろうか。
一歩一歩階段を登る。そういえば、東京タワーだって都庁の展望台だって、エレベーターで昇るじゃないか。そう思うと、ここまでのハイキングも、展望台の階段も、今日は全て自力で登っている。おばさんだってやれば出来るじゃないかと気が付いたので、自分で自分を褒めてみた。

展望台に着くと、眼の前には絶景が広がっていた。想像以上の絶景を表せる言葉は見つからない。こんな場所があったのか。

桜山展望台から都心方面の眺め
桜山展望台から都心方面の眺め

足元に広がる里山の森、その向こうに広がっているのは茶畑。狭山と言えば狭山茶であるが、目の前に広がる広大な茶畑を見て、改めて実感する。
霞がかかっているが都心のビル群も良く見える。そして、ビル群より少し離れた場所にはスカイツリーも見えている。周りに高い建物が少なく聳え立って見えてかっこよい。
向かいの丘は狭山丘陵であり、ベルーナドーム(西武ドーム)がひょっこりと頭を出しているのが自己主張しているようで可愛い。
西へ移動すると、富士山だ。日本人であれば誰もが富士山だと解る美しい山容を眺めて、やっぱりきれいだなぁと。

ぐるりと歩き進み、奥武蔵の山々を眺めながら、持参しているお茶を飲んで一息つく。そういえば、少しお腹が空いてきた。展望台を降りて、下にあるベンチに座って休憩し、持参しているおにぎりを頬張った。身体を動かしてお腹が空いて食べるご飯は、特別美味しいと感じる。美味しいって感じてご飯を食べられるのは幸せだ。そう、思った。

桜山展望台からは再び森の中をハイキングしながら、駿河台大学方面に歩き進む。この先には「トーベ・ヤンソンあけぼの子どもの森公園」と言う、飯能市の公園がある。
加治丘陵から公園に向かうハイキングコースもあるが、この日は倒木により通行禁止になっていた。通行禁止でなくても、ハイキングコースから公園への道のりは見つけづらいことや、急斜面でもあるので、駿河台大学方面へと進み、道路に出てから公園に向かうほうが安心して歩ける。

トーベ・ヤンソンあけぼの子どもの森公園(入園無料)

トーベ・ヤンソンって、誰だったかな。そんなことを思いながら公園内に入ると、そこは森の中にある童話の世界だった。ムーミンか。懐かしい。

きのこの家
きのこの家

突然目に飛び込んでくるのはきのこの家。丸みがある建物が何だかかわいい。公園内は広すぎる程ではないが、ゆったりと散歩気分を楽しめる。
空の青さと森の緑が心地よい空間に、童話の世界観で建てられている建物が良く馴染んで、本当に童話の世界に入り込んだような錯覚になる。園内にあるきのこの家と、森の家は建物の中も見学できるようになっている。
小さなお子さんを連れた家族連れはもちろん、カップルやシニアご夫婦と、訪れている人は多いけれど、ベンチも多く設置されており、この日は混みあう程でもなく、公園内をゆっくりと散策することが出来た。

ゆっくりと公園内を楽しんだ後は飯能市体育館の脇を抜けて入間川の河川敷へ向かう。途中にあるベンチで2回目の休憩し、そのまま河川敷の遊歩道を歩き進み、帰りの駅になる西武池袋線元加治駅へと向かった。

今回歩いたコース1日約10km

Googleマイマップへのリンクはこちら

トーベ・ヤンソンあけぼの子どもの森公園(飯能市ホームページ)

桜山展望台(入間市ホームページ)

※加治丘陵マップ(入間市ホームページより)

表:場所紹介

裏:地図

阿須丘陵 ハイキングコース あけぼの・桜山・万葉コース(加治・美杉台まちづくり推進委員会)

ライター

東京都在住のおばさんです。子育てが落ち着いてきた頃より趣味で登山や街道歩き等を始めました。歩く旅は大変だというイメージがありますが、歩く事で解る楽しみもあります。実際に歩く旅をして、歩く旅の楽しさをお伝えしたいと思っています。

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