「MVP&沢村賞」のダブル受賞は3年連続3度目の山本由伸以外に誰がいるのか
パ・リーグのMVPは、過去2年と同じく、山本由伸(オリックス・バファローズ)が受賞した。山本は、3年続けて沢村栄治賞にも選ばれている。
同じ年にMVPと沢村賞をどちらも手にした投手は、山本以外に15人いる。山本と違い、いずれも、ダブル受賞は1度ずつだ。
例えば、田中将大(東北楽天ゴールデンイーグルス)は、2011年と2013年に沢村賞に選ばれているが、MVPは2013年だけ。2011年のMVP投票は、福岡ソフトバンク・ホークスの内川聖一に次ぐ、2位に位置した。
一方、ダルビッシュ有(現サンディエゴ・パドレス)は、MVPが2007年と2009年の2度。沢村賞は2007年の1度だ。2009年の沢村賞は、涌井秀章(当時・埼玉西武ライオンズ/現・中日ドラゴンズ)が受賞した。
ここ19年間、2005~23年のダブル受賞はいずれもパ・リーグの投手だが、2015~20年の沢村賞は、セ・リーグの投手が延べ5人、パ・リーグは0人だった。2015年が前田健太(当時・広島東洋カープ/現デトロイト・タイガース)、2016年がクリス・ジョンソン(当時・広島東洋)、2017~18年が菅野智之(読売ジャイアンツ)、2019年が該当者なし、2020年は大野雄大(中日ドラゴンズ)だ。
また、なかには、その年の沢村賞とMVPが同じチームの別の投手だったこともある。1962年は、阪神タイガースの小山正明と村山実が、それぞれ、沢村賞とMVPに選ばれた。1981年は、読売ジャイアンツの2人だ。西本聖が沢村賞、江川卓はMVPを受賞した。
なお、山本の3年連続沢村賞と3年連続MVPは、どちらも、史上最長タイのストリークだ。
沢村賞の連続受賞は、1956~58年の金田正一に並ぶ。受賞3度は、史上最多タイ。こちらは、杉下茂(1951~52年、1954年)、金田、村山(1959年、1965~66年)、斎藤雅樹(1989年、1995~96年)と並んでいる。
MVPの連続受賞については、こちらで書いた。