大雨で幕を閉じたW杯 日本戦のスタジアムでは被害発生も
現地時間15日(日)にモスクワで行われたサッカーワールドカップの表彰式は、雷雨に見舞われました。大雨のなかガッツポーズをとるフランスのマクロン首相や、びしょびしょになったスーツ姿の監督の姿が印象的でした。
フランスなどでは「神様が涙を流して祝福してくれている」という考えから、雨の結婚式を縁起のいいものだととらえる人も多いようです。この雨もまた、天からの祝福だったのでしょうか。
しかし一方、ロシア南部のボルゴグラードに降った雨は歓迎されないどころか、ワールドカップのスタジアム前に盛られた土手を崩したり、洪水を発生させたり、スタジアム内で雨漏りを起こしたりするなどの被害を発生させたようです。
このスタジアムは新しく建設されたもので、収容人数は4万5千人、費用は2億5700万ドルだったといわれています。せっかく大金をかけて作ったにもかかわらず、ワールドカップ終了とともに残念な結果となってしまったのです。
さらにもう一つの開催地であったニジニ・ノヴゴロドでも大雨が降り、スタジアムにつながる歩行者道路が崩れてしまいました。
日本戦での暑さ
ところでボルゴグラードは、日本がポーランドと戦い、決勝トーナメントへの進出を決めた場所でもありました。ここではワールドカップ期間中、雨ではなく暑さが話題となっていました。
日本戦が行われた先月27日には最高気温が約35℃まで上昇、またその前に行われたエジプト・サウジアラビア戦でも35℃まで上がり、酷暑の中での試合となりました。
今夏ボルゴグラードでは平年を上回る暑さが続いていましたが、ワールドカップ最終日に大雨となったわけです。
4年後のワールドカップは?
暑さといえば、次回の2022年のワールドカップの開催地、中東・カタールの天候も気になるところです。カタールの夏の日中の平均気温は42℃で、16日(月)には46℃まで上昇しました。開催地が決まった当初から、暑さは大丈夫なのかと懸念されてきたのです。
しかし開催時期が11月21日から12月18日の冬季に決まり、当初心配されていたほどの暑さとはならない可能性が出てきました。カタールの冬の日中の平均気温は27℃前後ですから、4年後には、今回のロシア大会のほうが暑かったと話題にしているかもしれません。