ロシアの隕石墜落(2013年)、原爆の30倍以上の恐るべき威力とは?ツングースカ大爆発の原因が判明
皆さんは流れ星を見たことはありますか?もし願い事をしようとした流れ星が、燃え尽きずに地球に落下したとしたら、想像を絶する状況ですよね。
本記事では、実際に2013年にロシアに墜落した隕石について解説していきます。
■空前の規模の爆発となったロシアの隕石落下
2013年、ロシアのチェリャビンスク州に隕石が落下しました。落下時に発生した衝撃波による自然災害で、史上初めて大規模な人的被害をもたらした災害となったのです。
強い閃光を放ち、煙の尾を曳きながら落下する火球がチェリャビンスク州などで観測されています。まず上空で火球が観測され、そのあと上空15~50kmで爆発し、複数の破片に分裂して落下しました。物体は一時的に太陽より明るくなり、朝の地上に影を作り出すほどに輝いていました。爆発の規模は500キロトン以上で、広島に落とされた原爆の30倍以上の威力と推定されています。近郊には、8mほどの穴が開いていたり、600kgの隕石が発見されています。
後の調査により、隕石全体の直径は数m~15m、質量は10トン、落下速度は秒速15kmであったと見られています。更に、その隕石は120万年前に地球に接近した際に分裂した小惑星のかけらであったと推定されています。
■100年前の「ツングースカ大爆発」の原因が判明?
ツングースカ大爆発は、1908年にロシアのポドカメンナヤ・ツングースカ川上流の上空で起こった大爆発です。直径50m~60mの小天体が大気中で爆発したために、強烈な振動が発生し、爆心地から半径約30~50kmにわたって森林が炎上し、東京都とほぼ同じ面積の約2,150平方kmの範囲の樹木がなぎ倒されました。
しかし、ツングースカ大爆発から約100年間、原因は不明とされてきました。そして、2013年のチェリャビンスク州の隕石落下がきっかけとなり、1908年のツングースカ大爆発が、研究者の再現実験などにより同様のメカニズムで起こりうることが実証され、約100年ごしで謎が解明されたのです。
近年、地球近傍を小惑星が横切るなどの事象が多数発生していますが、いつか地球へ衝突しないことを祈るばかりですね。
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