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デス・スターのような土星衛星「ミマス」の地下に海が存在!?地球外生命体の可能性を探る

2010年にカッシーニが撮影したミマス©NASA/Wikipedia

2月8日、英科学誌のネイチャーで衝撃的な研究結果が発表されました。なんと、土星の衛星「ミマス」の地下に海が広がっていることが判明したとのことです。本記事では、ミマスの特徴や生命の存在可能性を紹介します。

■デス・スターの土星の衛星「ミマス」ってどんな天体?

土星の環とミマス©NASA/Wikipedia
土星の環とミマス©NASA/Wikipedia

土星の衛星「ミマス」は直径約400kmの天体です。ミマスは土星から半径18.6万kmの円軌道を約22時間40分という高速で周回しており、主要な衛星の中で最も土星に近い衛星です。そのため、土星から受ける潮汐力が強く、完全な球形ではなく楕円体に形が歪んでいます。ちなみに、ギリシア神話の巨人族の一人「ミマース」から命名されました。

ミマスには直径130kmにも及ぶ巨大な「ハーシェルクレーター」が存在しており、なんと直径の3分の1にも及ぶ大きさです。このサイズを地球に置き換えるとオーストラリアに匹敵するほどのサイズになるとのことです。この外観がスターウォーズに出てくる「デス・スター」に酷似していることから、度々メディアでも取り上げられるほどです。

■厚い氷の下に海が存在!?

ミマスの地形図NASA/Wikipedia
ミマスの地形図NASA/Wikipedia

今までの観測では、ミマスの公転軌道や自転には特殊な動きである「秤動」が確認されており、地下に存在する海が潮汐力によりかき混ぜられている可能性が指摘されていました。しかし、木星衛星「エウロパ」のように表面に氷の割れ目などが確認できないことから、ミマスの秤動はハーシェルクレーターによる質量の非対称性が挙げられていました。そして、ミマスを構成する物質も氷と少量の岩石だけと考えられていました。

しかし、2004年~2017年にかけてNASAの土星探査機「カッシーニ」の調査によると、2500~200万年前に地下に海が形成されたと推定されたとのことです。しかし、その海は厚い氷におおわれており、最も浅いところでも20km以上地下に分布しているとのことです。ロボットが海中まで探査をしに行くのは少々骨が折れそうですね。

■地球外生命体が存在する可能性は!?

土星の衛星「ミマス」©NASA/Wikipedia
土星の衛星「ミマス」©NASA/Wikipedia

まず、地球の海に満ち引きが発生しているのは月による潮汐力が影響しています。この潮汐力により生命に必要な材料がかき混ぜられて、生命が誕生したという説があるのです。そして、ミマスにも同様に土星からの潮汐力が強力に働くため、生命が誕生する可能性も十分にあります。

しかし、ミマスの海は厚い氷の下に存在していますが、太陽の光が届かなくても生命は生きられるのでしょうか。実は太陽がなくても生きていくことはできるんです。例えば、地球の海底の熱水噴出孔には地熱エネルギーがあふれていて、それを食料とするエビやカニ、チューブワームなどの生物が確認されています。

ということはもしかすると、ミマスの海底にも色んな生き物が生息しているかもしれませんね。もし生物がいるなら、一体どんな形をしているのか、知能はあるのかなど、是非一目見てみたいですね。

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