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夫から「笑うな、しゃべるな、テレビはNHKしか観るな」と言われて別れました~おみおじリポート174~

大宮冬洋フリーライター
48歳。首都圏在住の薬剤師。元劇団員。反省を踏まえて婚活再開です。(本人提供)

コミュニケーションがちょっとおかしな男性にツッコミを入れる関係性

※2024年7月10日追記。平岡さんは半年間の受けオネット期間を終了し、自動退会日を迎えました。19日に平岡さんはオネット最後のお見合いに臨む予定です。彼女の幸せを祈りつつ見送りたいと思います。

 こんにちは。大宮です。自分の周囲にいる独身男女の婚活を前のめりで支援する「お見合いおじさん活動(略称:おみおじ)」を婚活パーソナルトレーナーのマチコ先生と一緒に推進しています。僕の読者(この記事を読んでいるあなたも該当します)で「そろそろ結婚したい」という人をオネット(大宮ネットワーク)にお迎えし、良縁を結ぶことをお手伝い中です。本連載ではその活動の一端をレポートしています。オネット会員の種類(受けor攻め)と募集についてはこちらをご覧ください。
「平岡さんは自分のビジョンがあるのがいいですね。その世界観に合う男性じゃないと難しいと思いますが、オネット男性ならばいる気がします。コミュニケーションがちょっとおかしな男性も多いのですが(笑)、そこを平岡さんがツッコミを入れながらフォローすれば面白いカップルになりそうです!」
 マチコ先生が珍しく絶賛しているのは薬剤師の平岡美希さん(仮名、48歳)。九州出身で現在は首都圏にある調剤薬局で働いている女性です。自立心も行動力もあり、なおかつ男性関係の手痛い経験を経て自分なりの結婚生活を思い描けています。確かに期待が持てますね!

屋久島の太鼓岩にて。「大好きな場所なので、まだ見ぬパートナーが一緒に行ってくれたらとても嬉しいです」。この頃は金髪&短髪だったのですね!(本人提供)
屋久島の太鼓岩にて。「大好きな場所なので、まだ見ぬパートナーが一緒に行ってくれたらとても嬉しいです」。この頃は金髪&短髪だったのですね!(本人提供)

小学校1年生のときから薬剤師志望。大学院卒業後にまっしぐら

 平岡さんが薬剤師を志したのは早くも小学校1年生のとき。じん帯を痛めてしまって病院に行ったところ、痛み止めを処方してもらったのがきっかけです。
「飲んだら本当に痛みがなくなり『すごいな、コレ!』と感動。それからは薬剤師まっしぐらです。大学院を卒業してから地元の薬局兼ドラッグストアに就職しました」
 子どもの頃からの夢を実現してちゃんと生活できている人って、知性と勇気に溢れていたりしますよね。平岡さんもそんな女性で、あり余るエネルギーを演劇やイベント参加にも費やしてきました。
「30歳前後で上京したのも劇団に入るためです。40歳で演じることは卒業し、イベントで知り合った東海地方の職人さんと意気投合してお付き合いすることに。勤務先にかけ合って彼の住まいの近くにある拠点に転勤させてもらいました」

薬に関わるすべてのことが好きだという平岡さん。「新薬の勉強もしていますし、粉薬を混ぜたり軟膏を練ったりするのも楽しく、患者さんとのコミュニケーションも大事にしています」(本人提供)
薬に関わるすべてのことが好きだという平岡さん。「新薬の勉強もしていますし、粉薬を混ぜたり軟膏を練ったりするのも楽しく、患者さんとのコミュニケーションも大事にしています」(本人提供)

「結婚したらちゃんとしようと思っていた」はまったく通用せず。猛烈に後悔しました

 結婚が決まっているわけでもない恋人の住まい近くに引っ越すなんてすごいパワーです。しかし、「考え過ぎずに行動する」ところが平岡さんの長所であり短所でもあります。行動力があり過ぎて、引っ越し先でも恋愛より仕事に熱中してしまったようです。
「連勤と出張ばかりしていて、付き合っていた間に彼に食事を作ってあげたのは数回のみ。自宅の部屋も荒れ放題でした。結婚したらちゃんとしようと思っていたのはまったく伝わっていませんでした。振られて仕方なかったと思います。猛烈に後悔しつつ、1年後には関東に出戻りしました」
 すっかり意気消沈した平岡さんは結婚に焦ってしまい、結婚相談所を通して出会ったバツ2の年上男性と3カ月後に結婚。週5で夕食を作り、フルタイムで仕事をしながらも家事の8割をこなしていたそうです。
「でも、結婚前は優しかった夫からは『笑うな、しゃべるな、テレビはNHKしか観るな』と言われて……。いわゆるモラハラですよね。1年足らずで離婚しました」
 今から3年前の出来事です。ただし、辛い経験で得られたものがあります。家事と共同生活に関しては「がんばればできる」という自信です。危険そうな男性さえ避ければ、今度こそ幸せな結婚ができるでしょう。

平岡さんが皮から手作りした肉まん。「大学生の頃に教授から作り方を教えてもらいました。自分一人の今は手抜き料理が多いのですが、食べてくれる相手がいれば作ります」(本人提供)
平岡さんが皮から手作りした肉まん。「大学生の頃に教授から作り方を教えてもらいました。自分一人の今は手抜き料理が多いのですが、食べてくれる相手がいれば作ります」(本人提供)

見ず知らずの人と出会って3カ月後に結婚は早すぎる。反省はちゃんと生かしましょう

 ただし、ちゃんと反省して次に生かすことが必要です。マチコ先生は婚活の場で結婚相手を選ぶには3ヵ月間は短すぎると指摘。学校や会社などの出会いとは違って、婚活には共通基盤となるコミュニティが存在しないからです。ほぼ見ず知らずの相手と、条件面だけでなく気持ちの面でもすり合わせをしなければ結婚はできません。
 オネットの場合は「大宮の読者」というささやかな共通点があります。それでも半年間ぐらいは交際をして相手の生活ぶりや家族関係などを観察するべきです。そして、それぞれのことを知っている僕とマチコ先生に随時、連絡・報告・相談をしてください。
 交際を深めるためには、デートなどを受け身に「楽しませてもらう」のではなく、同じ目線で一緒に取り組めるものがあるといいですね。相手の意外な一面や魅力を知ることができるかもしれません。料理や旅行などが一般的ですが、自称オタクな平岡さんの場合は観劇の他にもいくつかの引き出しがあるようです。
「東海地方に住んでいたときに出会った城巡り・街道巡りサークルに今でもときどき参加しています。家族やパートナーがいるメンバーが多くて、独身は私だけ!?と思ったりします。夫婦で参加している方々は楽しそうです」
 城などの史跡好きの男性は少なくありません。一緒に巡れたら会話も弾みそうですね。
「いつも一緒でなくても、それぞれの趣味の世界を楽しむのもいいですね。私がときどき出かけることを禁止しないでもらえれば大丈夫です」
 薬剤師としてどこでも働く自信があるので、住む場所も相手に合わせられるという平岡さん。「モラハラ男性ではないこと」は条件にもならないぐらい当たり前なので、気持ちの面でのすり合わせを大事にすればいいのです。僕が住んでいる東海地方在住のアラフィフ男性など、候補者が何人かいます。平岡さん、お楽しみに!

城好きが高じて合戦イベントにも参加。「関ヶ原合戦です。私は細川隊の足軽として戦い、名誉の討ち死にを遂げました」。実際に血を見るのは苦手なので医療職の中でも薬剤師になったそうです。(本人提供)
城好きが高じて合戦イベントにも参加。「関ヶ原合戦です。私は細川隊の足軽として戦い、名誉の討ち死にを遂げました」。実際に血を見るのは苦手なので医療職の中でも薬剤師になったそうです。(本人提供)

※文中の受けオネット会員は仮名です。平岡美希さんの詳細プロフィールやマチコ先生と大宮による超実践的婚活アドバイス(ヤフーの有料記事です)を読みたい方(=攻めオネット会員になりたい方)はこちらをご覧ください。

フリーライター

僕は1976年生まれ。40代です。燦然と輝く「中年の星」にはなれなくても、年齢を重ねてずる賢くなっただけの「中年の屑」と化すことは避けたいな。自分も周囲も一緒にキラリと光り、人に喜んでもらえる生き方を模索するべきですよね。世間という広大な夜空を彩る「中年の星屑たち」になるためのニュースコラムを発信します。著書は『人は死ぬまで結婚できる』(講談社+α新書)など。連載「晩婚さんいらっしゃい!」により東洋経済オンラインアワード2019「ロングランヒット賞」を受賞。コラムやイベント情報が読める無料メルマガ配信ご希望の方は僕のホームページをご覧ください。(「ポスト中年の主張」から2017年3月に改題)

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