話しかけ上達メソッド〝ヒト•イマ•ツナガル〟で話しかけよう!
話しかけ上手は人生の得
人に話しかけるのは苦手ですか?
自分は話しベタだから…と尻込みしていませんか。スマホでLINEやインスタばかりしてうつむく人が増え、ご近所づきあいも減り、時候のあいさつもかわさなくなりました。クライアントとのランチで、緊張のあまりトイレにこもって席に帰ってこなかった、という若手社員の事例もあるそうです。
しかし、話しかけることから生まれることは多い。1日をポジティブに過ごすのも、出会いも友情も、人間関係をよくするのも、仕事が円滑になるのも、話しかけがカギを握っています。話しかけ上手になると前向きに生きれるようにもなります。
ではだれに、どんなきっかけで、どう話しかけたらいいの?モヤモヤしているうちにタイミングを失うこともあるでしょう。そこで、だれにでもできる「話しかけトレーニング」を紹介します。
シーンは出張へ行く新幹線の車中です。あなたは窓際で、通路側に見知らぬ人が座った。その人はノートパソコンを開けた。メールの返信をしているな。自分と同じく出張かな。バッテリー駆動だ。横目で機会をうかがう。作業がひと段落ついたように見えたちょうどその時、車窓の向こうに富士山が現れた。その人も顔を上げた。その瞬間をつかまえてひとことー
「富士山、きれいですね」
相手が答えます。
「ほんとに」
すかさず、その人が喜びそうなことを言ってみよう。
「コンセント、使いませんか」
ありがとう、と言われたら電源コードを窓際のコンセントにさしてあげよう。あとは会話の流れに身をまかせばいい。ひと言でもふた言でも会話ができれば話しかけトレーニングは満点。出張仕事にも好影響があるでしょう。
話しかけは〝ヒト•イマ•ツナガル〟
新幹線のシーンでの「話しかけシナリオ」は次のとおり。
①この人に話しかけられるだろうか
自分と同じ勤め人だ、仕事しだした、PCはバッテリー駆動だ。
②話しかけるなら今だ!
車窓に富士山が…その人も見た、その瞬間をつかまえてひとこと。
③つながる
その人の思いを察する(PCに充電したいはず)
話しかけは「瞬間芸」です。その人と出会って、目を合わせて、離れるまでのあいだにつながりあう話芸。その「ヒト」とたった「イマ」どう「ツナガル」か。〝ヒト•イマ•ツナガル〟の3ステップを整理しよう。
ヒト:どんな人か?
男か女か、病人か健康人か子連れか外人か、服や持ち物はどんなか…
イマ:何している?
散歩、仕事中、買い物、ウォーキング中、食事中、旅行中、…
ツナガル:どうやって?
できるだけ自然に、その人は何をしたいのか、何か困ってないだろうか…
鉄道ツナガリでトレーニングを続行しよう。ホームで目の不自由な人をみかけたとき「お困りではないですか」「どちらまで行かれますか」と話しかけるのはもはやたやすい。
ヒトのイマをつかむ習慣を
話しかけトレーニングをいつも心がけてみよう。朝、コンビニエンスストアに立ち寄り、レジで支払いを済ませました。ありがとうございましたと言われたら、こうひとこと。
「早朝シフト、ごくろうさま」
相手の早朝出勤を察してねぎらう。会社に出社すると先輩が出勤してきた。先輩が野球好きならこのひとこと。
「おはようございます。今日も大谷選手打ちましたね」
ヒトのイマをつかんでツナガル。SNSでしていることをリアルの世界で声に出すだけでいい。だれかに話しかけるとその日は明るくなり、習慣にするといつも前向きになれます。このコラムでは日常生活、仕事などさまざまなシーンをとりあげて、「話しかけ上手になる」「話しかけられやすい人になる」「話しかける相手を知る」コツやうんちくを紹介していきます。