メルカリ「酸素缶」出品禁止 高額転売続出していた ペットの療法食も禁止に
メルカリは9月1日、出品禁止商品に「酸素缶」や「家庭用の血中酸素飽和度測定器」(パルスオキシメーター)、「家庭用の酸素濃縮器」、「犬猫療法食」を加えると発表した。2日から出品できなくなる。
メルカリでは従来から医療用機器の出品は禁止しいていたが、「深刻な感染状況が続いている」ことなどから、家庭用の酸素缶やパルスオキシメーター、酸素濃縮器の出品を禁止したと説明している。
酸素缶は、スポーツ後の疲労時や登山の際などに、酸素を補給するスプレー式の製品。医療ひっ迫への不安から購入希望者が増えているようで、実店舗でも品薄になっており、メルカリでも定価を大幅に上回る価格で大量に転売されていた。
血中の酸素飽和度を測るパルスオキシメーターの出品は、コロナ禍以降ニーズが高まっており、高額転売や買い占めがたびたび問題になっていた。空気を取り込んで窒素を取り除き、高濃度の酸素入り空気を作り出す「酸素濃縮器」も同様だ。
酸素缶の買い占めや転売問題は、8月下旬ごろからメディアでたびたび指摘されていた。9月に入ってようやく、メルカリが対応した形だ。
さらに、犬や猫が病気になった際、病院で処方される「犬猫療法食」の出品も禁止した。コロナ禍で商品の流通が不安定になる中、転売目的の買い占めが起きているとし、「フリマアプリやネットオークションなどでの転売禁止を求める」署名が、Change.orgで2万5000以上の賛同を集めていた。
メルカリはこれまでにも、買い占めや高額転売が横行している商品ジャンルについて、随時、転売禁止商品に加えてきた。ただ、メディアなどに指摘された後に出品を禁止するケースがほとんどで、対応は後手に回っている。
特に、健康に関わる商品の転売については、メルカリが自ら取引を監視し、高額転売や買い占めを防ぐといった取り組みをすべきではないだろうか。