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開幕24試合で「3勝21敗」は史上ワースト2位。ここから3試合とも負けて「3勝24敗」になると…

宇根夏樹ベースボール・ライター
タイラー・マーリー(左)とタイラー・スティーブンソン May 3, 2022(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 5月4日、シンシナティ・レッズは、4対18でミルウォーキー・ブルワーズに敗れた。開幕から24試合を終え、白星を挙げたのは、開幕戦の4月7日と4試合目の4月10日――この時点では2勝2敗だった――と16試合目の4月24日しかない。4月12日~23日の11連敗に続き、4月26日から5月4日まで8連敗を喫し、こちらはまだ止まっていない。トータルは、3勝21敗だ。

 シンシナティ・エンクワイアラーのデーブ・クラークによると、1900年以降、開幕24試合の黒星がさらに多かったのは、1988年に1勝23敗のボルティモア・オリオールズしかなく、今シーズンのレッズは、2003年のデトロイト・タイガースと並ぶワースト2位だという。スポーティング・ニューズのスタッツセンターは、ナ・リーグとア・リーグにおける開幕24試合のワーストとして、この3チームに加え、1894年に3勝21敗のワシントン・セネタースを挙げている。ちなみに、1988年のオリオールズは、史上最長の開幕21連敗を記録した。

 3月に「今オフに「ファイヤー・セール」の2球団中、一方は閉店!? そうなるともう一方は…」で書いたとおり、レッズは、主力を次々に放出し、今シーズンの開幕を迎えた。また、エースのルイス・カスティーヨや新人王のジョナサン・インディアをはじめ、故障者が続出し、新型コロナウイルス・リストに入っている選手も少なくない。100マイル・ボーラーのルーキー、ハンター・グリーンも、結果は出ておらず、4登板で防御率6.00、1勝3敗だ。

 開幕25試合目以降、1988年のオリオールズは、2勝23敗→2勝24敗→3勝24敗→3勝25敗→4勝25敗と推移した。○●○●○だ。1894年のセネタースと2003年のタイガースは、どちらも、3勝22敗→3勝23敗→3勝24敗→3勝25敗→4勝25敗。こちらは、●●●●○だ。3チームとも、3勝24敗→3勝25敗→4勝25敗は共通する。

 引き分けを含むチームを除くと、開幕25試合のワーストは2勝23敗、開幕26試合は2勝24敗、開幕27試合は3勝24敗、開幕28試合は3勝25敗、開幕29試合は4勝25敗ということになる。4勝25敗はこの3チームだけではなく、他にも、4勝20敗から5試合続けて負けたチームがあるかもしれない。

 今シーズンのレッズは、すでに3勝を挙げているので、開幕25試合と開幕26試合のワーストには並ばない。だが、開幕27試合目以降のワーストに並ぶ可能性はある。また、ここから5試合続けて負けると、3勝26敗となり、開幕29試合のワーストを更新する。

 5月5日にブルワーズと対戦した後、レッズはホームへ戻り、5月6日~8日にピッツバーグ・パイレーツと4試合を行う(5月7日はダブルヘッダー)。この3チームは、いずれもナ・リーグ中地区にいて、17勝8敗のブルワーズは地区首位に立ち、10勝14敗のパイレーツは3位に位置している。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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