バロンドール発表直前、メッシとC・ロナウド。市場価値が高いのはどちら?
1月12日に、昨年、世界で最も活躍したサッカー選手に与えられる「FIFAバロンドール」が発表される。バロンドールは各国の代表監督とキャプテン、サッカー記者の投票によって選出されるが、その最終候補に残った3選手は、FIFAワールドカップで優勝したドイツ代表GKマヌエル・ノイアー(バイエルン・ミュンヘン)と、リーガ・エスパニョーラで活躍する2人、過去2度受賞しているクリスティアーノ・ロナウド(レアル・マドリード)、過去4度受賞のリオネル・メッシ(バルセロナ)だ。
今回はスポーツマーケティングリサーチの世界的な企業『REPUCOM』社からメッシとC・ロナウドの『市場価値』に関するデータを提供いただいたので、2人の全世界での比較してみたが、サッカー選手として、2人の飛び抜けた知名度が浮かび上がってくる結果となった。
◆認知度 … メッシ:87%、C・ロナウド:92%
日本、中国、インド、英国、ドイツ、フランス、イタリア、スペイン、トルコ、ロシア、アメリカ、メキシコ、アルゼンチン、ブラジル、オーストラリアの15カ国(各国500人、アメリカは1000人の回答者)で取られたデータによるとメッシは87%(男性:91%、女性:84%)、C・ロナウドの認知度は92%(男性:94%、女性:91%)と驚異的な数字。ざっくり言えば、世界中の人が知っているというレベル。
メッシの認知度の方が高かったのは母国アルゼンチンと中国、同じがメキシコ。その他12カ国ではC・ロナウドがメッシを上回った。差が開いたのはロシアの25%、オーストラリアの20%、英国の16%など。日本、インド、スペイン、トルコでの差はわずか。
年齢では18-24歳がいずれの認知度も最も高い。全年齢でC・ロナウドの認知度が高いが、知っている人の中で好きだと答えた人の割合は、メッシの方が高くなっている。
◆印象 … メッシ:信頼・魅力、C・ロナウド:新しいトレンドを創る力
「信頼」「新しいトレンドを創る力」「影響」「商品PR力」「躍進」「憧れ」「魅力」といったキーワードで2人の印象をヒアリング。こちらでは「新しいトレンドを創る力」を除き、メッシの数字が、C・ロナウドを上回った。
知っている人の中で、それぞれの選手を「好き/とても好き」といった人の割合はメッシが「78%/26%」、C・ロナウドが「68%/18%」。
◆ソーシャルメディア … メッシ:7570万人、C・ロナウド:1億250万人
ここではファンとどのように交流しているかの指標として、ソーシャルメディアを比較。Facebookのファン数では、メッシは7570万人(1月15日現在:7714万人に増加)、C・ロナウドが1億をオーバーし、1億250万人(同:1億490万人)。そして、毎日数万人単位で「いいね!」の数が増えている。
そしてレピュコム社の持つ「SNS換算テクノロジー」で弾きだした1つの投稿が持つ金額価値は、メッシが6万2500ドル(750万円)相当、そしてC・ロナウドが14万3750ドル(1725万円)相当となっている。
◆総合スコア … メッシ:82.4、C・ロナウド:84.1
これらのデータを元にはじき出された「DBIスコア」と呼ばれる世界での市場価値の数字は、メッシが82.4、C・ロナウドは84.1。この数字はビヨンセ、ポール・マッカートニーらと同等であり、世界で最も広告効果の高い人間とも言える。
これらのデータを裏付けるように多くの世界的企業とスポンサー契約を結んでいる両選手。メッシは「アディダス」「トルコ航空」など、2125万ドル(25.5億円)、C・ロナウドは「ナイキ」や「エミレーツ航空」などと、総額2250万ドル(27億円)となっている。