今年の梅雨入りは早い?
今年4月は雨が多く、東京では平年比1.7倍の雨量になっている。この先も全国的にくもりや雨の日が多く、梅雨を思わせる天気に。5月初めは沖縄で梅雨入りとなる頃だが、今年は本州で早まる可能性が高い。
まるで梅雨のよう
日々の天気に左右されてしまうけれど、4月にしては雨が多いような気がしています。今月の東京の降水量は平年の1.7倍にあたる178.0ミリ(22日まで)に達し、3年連続で雨の多い4月になっています。
この先の天気をみると、東京は10日間のうち、晴れの日はわずか2日、全国的に雨の日が目立ちます。まるで1か月先の天気予報を見ているような錯覚に陥ります。
なぜ、梅雨みたいな天気になるのでしょう
それは気圧配置に答えがあります。上図は来月初めにかけての予想天気図で、寒色は平年と比べて気圧が低いことを、暖色は気圧が高いことを示しています。
天気図の右側(東)で高気圧が強く、左側(西)は低気圧となっています。これは夏になると見られる「東高西低の夏型」です。そして、沖縄から西日本にかけて、気圧が低くなっていて、ここに(梅雨)前線があります。
天気図はまさに梅雨入りの頃を示していて、ぐずついた天気が予想されても当然です。
去年は記録的に早い梅雨入り
こんなに早く梅雨が来ても梅雨とは思えないかもしれないけれど、去年(2021年)はおかしな梅雨でした。九州北部(福岡)は5月11日、四国(高松)は5月12日、過去最も早く梅雨入りするなど、西日本は平年より約1か月も早くなりました。
一方で、関東甲信(東京)地方はなかなか梅雨入りせず、やきもきした覚えがあります。新幹線に乗れば数時間で行ける場所でこんなにも梅雨入りに差があるとは理解しがたい感じでした。
今年の梅雨入りは早いような気がしてならないのですが、そのときになってみないとわからないのが実のところです。
【参考資料】
気象庁:全般季節予報支援資料(1か月予報)、2022年4月20日
気象庁:令和3年の梅雨入り・明け(確定値)、2021年9月1日
気象庁ホームページ:昭和26年(1951年)以降の梅雨入りと梅雨明け(確定値)