【大阪市】いまどんな感じなん?「EXPO2025大阪・関西万博」ヘルスケアパビリオン内覧会レポート
2025年4月13日(日)から10月13日(月)まで、大阪・夢洲(ゆめしま)で開催される「EXPO2025大阪・関西万博」。
記事を書いている時点で、開催まで160日あまり、現在、会場はどうなっているのでしょうか? 建物が完成したという「大阪ヘルスケアパビリオン」の内覧会に参加してきました。
大屋根、できてるやん
まずは、別途申し込んでいた、会場のシンボル・大屋根リングを見学。「なんや、いろいろ報道されてたけど、ちゃんとできてるやん」。2024年8月末には、リングがつながったのだそうです。
こちらは、世界最大級の木造建築。下から眺めていると、有名な清水寺の「清水の舞台」を思い出しました。
それもそのはず、日本の神社仏閣などに使用されてきた伝統的な貫(ぬき)接合に、現代の工法を加えて建築しているのだとか。
リングは1周2キロで、来場者が歩くことができるスカイウォークの高さは12メートル。エスカレーター5つにエレベーターが6つ。トイレも完備と至れり尽くせりです。
リングの内側では、50弱の海外パビリオンを建設中。見えるとこから、アイルランド、フィリピン、アメリカ……、まだ工事中のため、写真は撮れませんでしたが、どんな内容になるのか楽しみです。
鍵の引き渡しセレモニー
筆者が参加したのは「大阪ヘルスケアパビリオン」の内覧会。同パビリオンの建設を担当した株式会社竹中工務店より、公益社団法人 2025 年日本国際博覧会 大阪パビリオン 副代表理事 西澤良記氏へ、パビリオンの鍵を模したプレートの贈呈が行われました。
ゲストとしてフットボールアワーの岩尾さん・後藤さん、福本愛菜さんやミャクミャク、もずやんも登場し、会場を盛り上げていました。それにしても、フォトセッションのミャクミャクの視線のありどころがわからない。そもそもどれがメインの目なのか……。
「大阪ヘルスケアパビリオン」とは?
さて、この「大阪ヘルスケアパビリオン」の展示のテーマは『REBORN “「人」は生まれ変われる”“新たな一歩を踏み出す”』です。
展示には「REBORN体験ルート(要予約)」のほか、自由見学エリアもあります。1部展示が予約制なのは、行列を作らないようにするための配慮だそうで、空いていれば当日予約も可能。
こちらのメインともいえる「REBORN体験ルート」ではまず、1階にある「カラダ測定ボット」で、肌や髪、脳など自身の健康データを測定。
その後、1基18人乗りと、大きめのエレベーターのような「ミライのライド」で2階へ移動し、測定したデータを元にした25年後の自分のアバターに出会います。
25年後の自分「生きてんのかなぁ……」なんて疑問は差し置いて、ちょっと会ってみたい気がしますね。
そして「ミライのヘルスケア」と「ミライの都市」で、このアバターと一緒に栄養、身体、心に関するさまざまなヘルスケアと、2050年頃を想定したミライの都市を体験します。
ここでの行動でアバターが変化するらしいのですが、この時点では建物しかできておらず、まだ測定ボットなどは入っていない状態。どんな風に仕上がるのか、楽しみです。
自由見学エリアには物販も
1階の自由見学エリアの展示は「ミライの都市生活」をテーマに展開されています。
最先端の医療技術やライフサイエンス産業が創り出す近未来、さらには食や文化、観光などによる交流を促進する場となる予定のようです。
たとえば、「リボーンチャレンジ」では、大阪のすぐれた中小企業やスタートアップの技術やサービスを展示。取材時で441社が、毎週入れ替わりで展示予定でした。
物販エリアでは、おいしく健康を意識したフードも販売予定なのだとか。楽しみ。
新たな「人間洗濯機」も登場予定
1階の中心にあるアトリウムには「人間洗濯機」や「再生医療」に関する展示が入る予定です。
1970年に開催された大阪万博のサンヨー館にも「ウルトラソニックバス」(通称:人間洗濯機)が登場していましたね。映像でしかみたことがないけれど、面白そうだったなぁ。
今回はシャワーヘッドのミラブルでおなじみの株式会社サイエンスが手がけるようで「カラダを自動で洗うだけではなくココロも洗われる入浴装置」なのだとか。心も!? 気になりますね。
木のぬくもりを感じる建物
建物は大阪産のヒノキを使用した、木のぬくもりを感じる造り。有機的な形も特徴で、建物の内部は、だ円形の鳥の卵、外側はその巣を表しています。
1階に見えるらせん状の建築物は階段ではなく、柱なのだとか。DNAの二重らせん構造をイメージし、職人が木材を1枚ずつ貼って仕上げているのだそうです。
透明な膜でできた屋根は多様性を表し、上には水都・大阪をイメージし、雨水を循環させた水が流れています。素材にはETFE膜を使用。軽いため建物への負荷が軽減され、耐震性を大幅に向上させることができます。
所々見える黒いシートは、次世代型太陽電池。自然光が入る構造のアトリウムに219枚、屋上に100枚ほどが使用され、発電するしくみです。屋根には9500本ほどのパイプが使用されていて、曲線がとても美しいです。
ライトアップも美しい
日没後には、パビリオンをライトアップする「点灯式」も行われました。 フットボールアワー後藤さんの合図とともに点灯。
最後に 、 福本愛菜さんが「(今日初めてパビリオンを見て)想像を超える迫力と日本の技術の素晴らしさを感じました。開幕が楽しみです」とコメント。
25年後の自分もですが、個人的には「人間洗濯機」が気になりすぎる……。会期も長いので、一度くらいは訪れてみたいですね。
取材協力:(公社)大阪パビリオン
※屋根の素材(膜)について、内容を一部修正しました(2024.10.29)