オートバイのあれこれ『カワサキへ8耐優勝をもたらした記念車』
全国1,000万人のバイク好きたちへ送るこのコーナー。
今朝は『カワサキへ8耐優勝をもたらした記念車』をテーマにお話ししようと思います。
バイクファンにはお馴染みのレースである鈴鹿8耐(鈴鹿8時間耐久ロードレース)。
夏の風物詩として観に行く人も多いことでしょう。
今回は、そんな8耐を制した初のカワサキマシンをご紹介します。
『ZXR-7』です!
ZXR-7は、1993年(第16回)の8耐で見事勝利を挙げ、カワサキを初めて8耐王者に導いた存在です。
ZXRはレース中、ヤマハ『YZF750』とバトルを繰り広げますが、YZFがマシントラブルで失速。
ライバルが自滅したことで、ZXRは207周を逃げ切り優勝を果たしたのでした。
(ちなみにこのZXRを駆っていたのは、アーロン・スライトとスコット・ラッセルでした)
ベースマシンは、レーサーレプリカモデルの『ZXR750R』。
スタンダード仕様の『ZXR750』に手が加えられ、よりレース志向となっていたモデルです。
ZXR-7の各部の特徴としては、市販車の『ZZR1100』等にも採用されていたラムエアシステムを装備していたことや、緩やかな曲線を描くツインスパーフレームが用いられていたことなどが挙げられます。
また、93年型ZXR-7に関しては車体のカラーリングが当時のスポンサーだった『伊藤ハム』イメージのトリコロール(青・赤・白)となっていました。
ZXR-7が8耐優勝を果たすと、カワサキはこれを記念して伊藤ハムカラーを施した特別仕様の『ZXR400』を350台限定で発売し、これも当時話題に。
台数の少なさから、伊藤ハムカラーのZXR400は今も希少車として扱われているそうです。
カワサキは93年に8耐を制して以降、またしばらく8耐王者から遠のいていましたが、2019年に『ZX-10RR』が優勝。
26年ぶりにカワサキへ栄冠をもたらしたのでした。