Yahoo!ニュース

週末にかけ暖気襲来へ、関東甲信など真夏日に迫る暑さも

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
太陽と青空(写真:イメージマート)

高気圧にスッポリ覆われるも空気は冷たく

実況天気図(ウェザーマップ)
実況天気図(ウェザーマップ)

きょう10日(水)は、嵐をもたらした低気圧や前線は遠ざかり、大きな高気圧にスッポリと覆われていて、ほぼ全国的に青空が広がっています。ただ北日本に流れ込んでいる寒気の影響で、空気は比較的冷たく、日が暮れるとまた冷え込んでくるでしょう。ところが週末にかけて、今度は暖気が襲来するかの如く流れ込んできて、季節外れの暑さとなりそうです。

週末にかけ暖気にスッポリ

上空の暖気予想(ウェザーマップ)
上空の暖気予想(ウェザーマップ)

上図は上空1500メートル付近の暖気の予想です。きょう10日(水)は平年並みか平年より低い状態となっていますが、週末にかけて一変するでしょう。あさって12日(金)には北日本を中心に平年より高い赤色に変わり、13日(土)は北日本で平年より10度近くも高くなる予想です。

そして注目は14日(日)で、関東甲信地方には12度以上の暖気が予想されていて、これは晴れれば軽く25度を超えるのはもちろん、海風の届きづらい内陸などでは30度の真夏日に迫る可能性のある暖気といえます。では実際に予想されている最高気温をみてみましょう。

北日本で平年より10度前後も高く、夏日の所も

天気と最高気温(ウェザーマップ)
天気と最高気温(ウェザーマップ)

週末から週明けに予想されている最高気温に注目すると、北日本は多くの所で平年より10度前後も高い予想となっていて、旭川の20度は5月下旬並み、盛岡の24度は6月中旬並み、そして仙台は25度の夏日が予想されていて、これは7月上旬並みの暑さとなります。今後、週末から週明けにかけて、桜前線は急ピッチで東北を北上するでしょう。

一方、東日本や西日本は北日本ほどの平年較差はありませんが、それでも季節外れの夏日が続出する予想となっていて、特に上述した関東甲信地方を中心に、30度に迫るような暑さの所が出てくるかもしれません。

関東甲信中心に30度に迫る暑さも

天気と最高気温(ウェザーマップ)
天気と最高気温(ウェザーマップ)

関東甲信から東海地方にかけての予想最高気温をみると、週末に25度以上の夏日が続出する予想で、平年より5度前後高く、5月中旬から下旬並みの所も多くなるでしょう。東京都心も25度の夏日が予想されています。

なかでも内陸では気温が上がり、前橋、熊谷、岐阜の27度は6月上旬から中旬並み、勝沼の28度は6月下旬並みで、気象条件によっては、30度の真夏日に迫る暑さも多く出現するかもしれません。

この時期は、気温が上がれば、湿度は下がりますので、週末は初夏らしいからっとした暑さではありますが、4月も半ばになり、日差しがかなり強くなってきましたので、炎天下での熱中症には注意が必要です。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

杉江勇次の最近の記事