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先発出場10人の背番号を合計すると、その最小値は36だが、ヤンキースの場合は…

宇根夏樹ベースボール・ライター
クリス・ギッテンス(左手前)とライアン・ラマー(右)Jul 18, 2021(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 スターティング・ラインナップに並ぶ10人、DHを含む野手9人と先発投手の背番号を合計すると、その最小値は36となる。「0」「00」「1」「2」「3」「4」「5」「6」「7」「8」の10人だ。マイナスや分数、0.3や0.5など1未満の数字は、ここには含めていない。

 ただ、ニューヨーク・ヤンキースの場合、合計の最小値は二桁にとどまらない。「0」「00」「11」「12」「13」「14」「17」「18」「19」「22」の10人で、合計は126だ。先日、ヤンキースは、ポール・オニールの背番号「21」を永久欠番とし、8月21日にセレモニーを行うことを発表した。これにより、ヤンキースの永久欠番は、22に増える。

筆者作成
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 オニールは、1992年11月のトレードでシンシナティ・レッズからヤンキースへ移り、そこから、2001年のワールドシリーズ終了後に引退するまで、ヤンキースでプレーした。すでに永久欠番となっている選手のうち、「2」のデレク・ジーター、「20」のホルヘ・ポサダ、「42」のマリアーノ・リベラ、「46」のアンディ・ペティット、「51」のバーニー・ウィリアムズは、オニールとチームメイトだった。「6」のジョー・トーリは、1996年から2007年まで、ヤンキースで指揮を執った。ちなみに、オニールがヤンキースでプレーした最初の3シーズンは、今オフ、ニューヨーク・メッツの監督に就任したバック・ショーウォルターが采配を振っていた。

 オニールの引退後、ヤンキースで「21」を背負ったのは、2008年のモーガン・エンズバーグラトロイ・ホーキンスだけだ。エンズバーグは開幕前に「11」へ変更し、ホーキンスも開幕直後に「22」とした。エンズバーグについては不明ながら、ホーキンスは、オニールの熱烈なファンから背番号を変えるように求められた。

 なお、昨年のヤンキースのスターティング・ラインナップのうち、背番号の合計が最も小さかったのは、7月25日の270だ。他に合計300未満は、8月1日の293しかない。この試合はナ・リーグのホーム・ゲームでDHがなかったので、9人の合計だ。一方、6月10日の合計は、513に達した。こちらは、今年から東北楽天ゴールデンイーグルスでプレーするクリス・ギッテンスにとって、メジャーリーグ通算4試合目(先発3試合目)だった。初安打となるホームランを打ったのは、この5日後の7試合目(先発4試合目)だ。

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 ギッテンスは、東北楽天で「42」を背負ってプレーする(「各球団の背番号「42」。最も長く背負っているのは坂口智隆。6球団は新加入」)。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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