【大谷翔平さん商標問題を超える逸材】太陽の所有権を主張した女、太陽をオークションに出品!?
世間は大谷翔平さんの商標問題で賑わっておりますが、皆さんは過去に太陽の所有権を主張した女性がいたことをご存知ですか?前回の記事では、太陽の所有権を主張した女性・デュランさんとそのライバルとの死闘をご紹介しました。
本記事では、その後日談となる「オークションに太陽出品編」を解説します。
■前回までのあらすじと、宇宙条約
2010年、デュランさんはまだ太陽を誰も所有していないことに目をつけ、見事太陽の登記に成功しました。全世界から太陽の使用料を徴収することを目論みますが、アメリカのゴア元副大統領から「地球の温暖化」の責任で訴訟されるというあらすじでした。
実は、宇宙に関する法律は1966年に採択、1967年に発効された「宇宙条約」だけです。この条約の中には、「いかなる国家も月や惑星などの天体資源について権利を主張できない」と記されています。しかし、「企業や個人が権利を主張したり営利目的に利用したり専有してはいけない」とは書かれていないのです。デュランさんはこの条約の抜け穴を利用したのです。ちなみに、この抜け穴に気付いた国際連盟は宇宙条約の修正を試みましたが、複数の国々からの署名が得られず失敗に終わってしまったそうです。
■太陽をオークションに出品!?気になるお値段は!?
そして、時は流れ2015年、ゴア元副大統領から訴えられ満身創痍のデュランさんは、太陽使用料の徴収に手こずっていました。そりゃそうですよね。
しかし、こんなことで簡単に諦めるデュランさんではありません。なんと、オークションサイトのeBayで自分の所有物である太陽の土地を売りに出し始めたのです!遂に、人々のためとか言っておきながら、完全に自分の利益のために動き出しました。そのお値段は、1平方メートルで1ユーロ、日本円で約160円です。あなたはこの値段について、安いと思われますか?しかし、太陽に土地があるのかどうかは定かではないですし、常に燃え盛っている太陽の面積を一体どのように区分するのでしょうか。非常に気になるところです。
■デュランさんに放たれた刺客とは!?
そして、またしてもデュランさんに強敵が現れます。なんと、オークションサイトが太陽の土地の出品をブロックしてしまったのです。残念ながら、デュランさんの挑戦は失敗に終わりました。
ただ、皆さんもご存知の通り、デュランさんはそんなことでくじけるようなやわな玉じゃありません。当然ながら、出品を取り下げられたことでスペインの裁判所にeBayを直訴されました。デュランさんの言い分によると、出品取り下げ前に約17万円相当の注文を受けており、日本円で約140万円の賠償金を求めているそうです。我らがデュランさんのことですから、きっと太陽の土地のように、eBayからも賠償金を搾り取るに違いありません。しかし、残念ながらこの裁判の結果も、公表されている情報はないようでした。
以上、前編~後編にわたるデュランさんの大冒険でした。もし、更なる後日談がございましたら是非ご連絡お待ちしています。
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