太陽の所有権を主張した女、あなたは太陽の利用料を支払いますか?(前編)
皆さんは宇宙にある星は誰のものだと思いますか?もちろん、私達が生まれる前から存在している天体なのですが、なんと2010年に太陽の所有権を主張し、地元の公証役場で所有権の登記を行ったスペイン人の女性がいたのです。
本記事では、そんな仰天宇宙ニュースを紹介していきます。
■女性が太陽を所有するに至るまで
スペイン・ガリシア自治州のアンヘレス・デュランさんは、過去にアメリカ人男性が月や太陽系の惑星のほとんどの所有権を登記した話を見かけます。これがまかり通るなら、自分も天体を所有物にできるはずだと思い、太陽系でまだ誰にも所有されていない唯一のオアシスである、太陽の登記に踏み切ったのです。
デュランさん曰はく、自分は法律に詳しいとのことで、「誰でもできたことだけど、思いついたのは私だけだったみたいね。」と勝ち誇っていたそうです。公証役場で作成された文書には、「スペクトル型G2の恒星で太陽系の中心に位置、地球から約1億4960万キロメートルの距離にある太陽の所有者」と記載されています。
■あなたは支払いますか?「太陽の使用料」
これからデュランさんは「太陽を使う人」全員から利用料を徴収するとのことです。太陽電池発電をはじめとしたビジネスはもちろんのこと、洗濯物を干すことや天気の良い日のピクニックにも、デュランさんに太陽使用料を支払わなければならなくなりました。
その利用料のうち50%をスペイン政府、20%をスペインの年金基金に寄付するとのことです、素晴らしいですね。さらに10%を研究費に充てるとのことですが、一体何の研究をするつもりなのでしょうか。そして10%は世界の飢餓撲滅です、デュランさんの優しさに涙が出てきました。そして、最後に残った10%は自分で使うとのことです、なんだ、結局自分の欲望のためだったんですね。
しかし、デュランさんの考えはあくまで人々の生活をより良くする目的とのこと。 収入を生みだし、景気を良くしていくことが最終目的とのことです。
■強敵現る!その名も「地球温暖化」
しかし、ここでデュランさんの前に強大な敵が立ちはだかります。それは、環境保護に取り組んでいるアメリカのゴア元副大統領です。ゴア元副大統領は「彼女の『持ち家』である太陽が地球の温暖化問題を招いている責任をとってもらう」という趣旨で、法廷に訴状を出すことを表明しています。更には「スペイン政府も被告に入れるか検討中。女性は太陽で得たお金をスペイン政府に渡そうとしている」「このようなお金を安易に自分の財布に入れてはいけない」とのことでした。
さすがのデュランさんも大ピンチですね。残念ながらこの裁判の結果については、公表されている情報はないようでした。もしご存知の方がいらっしゃいましたら、是非コメントをお願いします。
次回、デュランさんの大冒険 第二章「太陽がオークションに出品!?」お楽しみに!
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