外国籍やハーフの子が保育園に入園!保育園生活1日目の舞台裏を幼保英検1級現役保育士が紹介
現役の保育士(幼保英検1級)です。
「外国籍やハーフの子が保育園に入園「名前読めない」入園までの舞台裏」という記事で、外国籍の子どもが保育園に入園するまでの舞台裏について紹介しました。
今回は、保育園に入園した外国籍の子どもの保育初日にスポットを当てて、保育園内での様子を紹介します。
外国籍の子どもの保育園生活1日目
両親ともに外国籍で、パパが日本国内に仕事を得て移住を決意したロイ君(仮名)一家。
家庭内では母国語で会話しているため、ロイ君自身は日本語は全く分からない状態での入園です。
外国籍の園児の慣らし保育1日目
「ロイ君、おはよう!」
ロイ君のママに朝のお支度の段取りを説明したあと、ロイ君を預かります。
入園初日はどの子も大泣き。
国籍は無関係で他の日本人の新入園児と同じように、保育士はひたすら子どもたちを抱っこしているという状況です。
数十分が経過したため、水分補給を促します。
「お水を飲んでみよう」
「チューチュー(ストローを吸っているジェスチャー)」
「ああ、おいしい!(目を見開き、ものすごく美味しいのジェスチャー)」
「他のお友達も美味しいって言ってるね。」
「お水、美味しいなあ!(飲む真似をしつつ手を開いて、びっくりのジェスチャー)」
ロイ君に日本語で”お水”と言っても分からないはずですが、心は伝わったようです。
マグのストローからは飲めませんでしたが、別にスプーンを用意して口に運ぶと、スプーンから飲んでくれました。
「車のおもちゃを出そうか」
「アンパンマン、ぶーん!」
「ショベルカー到着です!」
「ハンバーグを焼くよ、ジュージュー」
ロイ君が好きな遊びを探ろうと必死な保育士たち。
国籍によらず、どの子も入園初日は泣いているばかりでおもちゃで遊ぶ余裕などありませんが、ロイ君の場合は汽車のおもちゃにほんの少し手を延ばしていました。
心で通じる?!日本語でどんどん話しかける保育士たち
入園から3ヶ月目、ロイ君にも多くの笑顔が見られるようになりました。
保育士たちは初日から一貫して他の園児と同様に日本語で話しかけていますが、ロイ君が日本語をどこまで理解しているのかは未だ分かりません。
でも、他のお友達が移動するのにつられてなのか、保育士が必死に語りかけているのが伝わったのか、大ぶりなジェスチャーで理解したのかは不明ですが、おむつ替えの時にはトイレまで自分で移動しています。
園庭遊びのときも、元気に歩いたりお砂場遊びに興じたりと他のお友達と同じように過ごしていますよ。
外国籍の保護者との会話では、今後、翻訳アプリなども使うことがあるかも知れませんが、子どもとのコミュニケーションでは翻訳ツールを使おうという気にはならないのが正直な気持ちです。
子どもと保育士のコミュニケーションでより大切なのは、言葉の意味を交換することではなく、目や手足もフルに使って心で理解し合うことだと考えています。
まとめ
保育園に入園した外国籍の子どもの保育初日にスポットを当てて、舞台裏を紹介してきました。
さて、3歳にもなるとお友達との関わり方が気になってきます。
外国籍やハーフの子どもはどのように日本語話者のお友達と関わっているのでしょうか。
次回は、「幼保英検1級保育士が紹介する外国籍の子の保育園生活「どうして髪がクルクルなの」に答えることの難しさ」と題して、外国にルーツがある子どもたちの保育園生活の様子について紹介します。
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