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誕生日の2人が交互に一塁を守る。38歳と34歳。バースデー本塁打を打ったのは…

宇根夏樹ベースボール・ライター
ジョーイ・ボトー(左)とポール・ゴールドシュミット(右)Apr 27, 2019(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 9月10日、ジョーイ・ボトー(シンシナティ・レッズ)とポール・ゴールドシュミット(セントルイス・カーディナルス)は、揃って誕生日を迎えた。それぞれ、38歳と34歳になった。そして、同じ試合で交互に一塁を守った。1回表はゴールドシュミット、1回裏はボトー、2回表はゴールドシュミット……といった具合だ。

 メジャーリーグ15年目と11年目の2人は、ずっとナ・リーグでプレーしてきた。ボトーはレッズ一筋。ゴールドシュミットは2018年のオフに、アリゾナ・ダイヤモンドバックスからカーディナルスへ移籍した。過去にも、彼らは同じ試合で一塁を守っている。だが、そのなかに誕生日はなかった。

 この試合でバースデー・アーチを打ったのは、4歳上のボトーだ。ベースボール・リファレンスによると、ボトーの通算325本塁打は、9月10日に生まれた選手では最も多い。ゴールドシュミットの通算273本塁打は、4番目に位置する。2人の間には、通算279本塁打のテッド・クルズースキー(1924年9月10日生まれ)と通算275本塁打のロジャー・マリス(1934年9月10日生まれ)がいる。ボトーとゴールドシュミットは、早ければ今シーズン中、遅くとも来シーズンの序盤には、9月4日生まれの通算本塁打トップ2になるだろう。

 また、9月10日生まれの選手を、シーズン本塁打(自己最多)の順に並べると、61本のマリス(1961年)、49本のクルズースキー(1954年)、37本のボトー(2010年)、36本のゴールドシュミット(2013年、2017年)となる。9月10日に生まれ、ナ・リーグかア・リーグあるいは両リーグの合計で1シーズンに25本以上のホームランを打った選手は、他にいない。4人のうち、ボトー以外の3人は本塁打王を獲得している。今シーズン、ボトーのホームランはここまで30本、ゴールドシュミットは24本だ。

 なお、通算521本塁打のフランク・トーマスと通算449本塁打のジェフ・バグウェルは、2人とも1968年5月27日に生まれ、誕生日ではないものの、同じ試合で交互に一塁を守ったのに加え、どちらもDHとして同じ試合に出場したこともある。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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